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幻想への回帰

FireflyFirefly
URIAH HEEP

曲名リスト
1. The Hanging Tree
2. Been Away Too Long
3. Who Needs Me
4. Wise Man
5. Do You Know
6. Rollin' On
7. Sympathy
8. Firefly

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Innocent VictimInnocent Victim
URIAH HEEP

曲名リスト
1. Keep on Ridin'
2. Flyin' High
3. Roller
4. Free 'n' Easy
5. Illusion
6. Free Me
7. Cheat 'n' Lie
8. The Dance
9. Choices

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70'sブリティッシュハードロックというのは、
そのジャンルから想起される保守的なイメージとは裏腹に、
けっこうテキトーなバンドが多い。


どれでもいいが、ある一つのバンドの作品を
1stから順番に聴いていくと、途中でアメリカナイズされたり
ものの見事に迷走を始めたりと、大英帝国のプライドはどこへやら、
という感じで軸がブレブレのバンドが多いことに気がつく。



軸をぶらさずに「変化」をうまいかたちでやり遂げたのは
それこそZEPやBLACK SABBATHだけなんじゃないかと思うし、


そういう歴史的な流れを踏まえて考えると
"Defenders of the Faith"と自ら退路を無くしたJUDAS PRIESTや
頑固一徹スティーヴ・ハリス率いるIRON MAIDENの
特異性が際立ってくる…というのもあるがそれはまた別のお話。



今日はURIAH HEEPを取り上げてみたい。



URIAH HEEP(というかケン・ヘンズレー)は、
誤解を恐れず言うと、非常にテキトーでいい加減で
時代に流されやすいバンドである。


一般的に有名なのは3rd『LOOK AT YOURSELF』を筆頭に
4th『DEMONS & WIZARDS』、5th『THE MAGICIAN'S BIRTHDAY』
あたりであり、これらのアルバムでURIAH HEEPは
「濃厚で大仰でコンセプチュアルな大英帝国ハードロック」を作り上げた。


URIAH HEEPの全盛期はこの時期、という意見はまったく間違ってないし
疑いようの無い事実だ。


なぜなら5th後に出したライヴ盤を最後に、
このバンドはひたすら迷走の一途を辿るからである。



6th『SWEET FREEDOM』(73年)や7th『UNDERWORLD』(74年)は
あのファンタジックな世界観は何処に…と思わず言いたくなる
アメリカナイズされまくったハードロックだが、
これは4thや5thがアメリカでそこそこ売れてしまったのが原因だろう。


同時代の他バンド同様、アメリカという市場のでかさに
欲が出てしまったのもまあしょうがない。


努力の甲斐あって6thや7thはアメリカでもヒットしたようだが、
ここで「よし!この路線を突き詰めよう!」とならないところに
URIAH HEEPというバンドの意志の弱さがある。



「やっぱり昔の方向性に戻ったほうが…」と思ったのかどうかは知らんが、
バンドは突如ベースにジョン・ウェットンを加入させ、
再び重厚な音楽性に満ちた8th『RETURN TO FANTASY』を発表。


ウェットンはベースに専念しており歌っていないが、
全盛期を思わせるなかなかの良作に仕上がっており、
実際英国では一番売れたアルバムらしい。



…が、当然アメリカでは大不評。まったく売れなかった。



ここでまたもや迷いが生じるURIAH HEEP。
まったくこのバンドは…。


続く9th『HIGH AND MIGHTY』は
またまたアメリカを意識したポップで単調な曲のオンパレード。

大仰な歌唱が持ち味のデイヴィッド・バイロンが邪魔になったのか、
しょっぱなの曲をウェットンに歌わせているのも象徴的だ。



そして9th後、バイロンはついに解雇されてしまうわけだが、
なんとここでウェットンまでもU.K.結成画策のため脱退。


新たなヴォーカルを探さざるを得なくなったURIAH HEEP。



ポール・ロジャース、イアン・ギラン、ロバート・プラント、
はたまたオジー・オズボーンにまで声をかけたと言われており、
まったくもって節操が無いというか迷走極まりない。

ちょうどDEEP PURPLEが解散してやることが無かった
デイヴィッド・カヴァデールは実際オーディションで歌ったらしいが、
結局WHITESNAKE結成の道を選びHEEP加入の話は立ち消え。



そしてようやく見つかったのが、
LUCIFER'S FRIENDにいたジョン・ロートンである。



ジョン・ロートンの歌唱力は素晴らしい。

LUCIFER'S FRIENDの1stや2ndでも最高のVoを堪能できるが、
パワフルかつ、情感たっぷりの曲/シンプルなハードロックどちらも
歌いこなせるロートンはまさにうってつけの人材。


ちなみに2004年に高田馬場でURIAH HEEPイベントが行われた際
ジョン・ロートンがゲストで来日したことがあり、
当時ロートンにハマっていたおれも観に行ったんだが、
生で聴く迫力はすさまじかった。


経歴が地味なのであまり有名じゃないが、
間違い無く英国ロック史上に残る名ヴォーカリストだと思う。



さて、新たな武器を得たURIAH HEEPは
再び(何度目?)往年の音楽性を復活させ77年に『FIREFLY』を発表。


ケン・ヘンズレーがほぼ全曲を手がけたこのアルバム、
昔ほどの湿り気は無いものの、ロートンの歌唱を活かした良作となった。

特に7曲目の"Sympathy"はHEEP5指に入る名曲だ。



だがしかし。ここですんなりいかないのがURIAH HEEPである。

なぜかケン・ヘンズレーはアメリカへの再挑戦を意識。


続く11th『INNOCENT VICTIM』ではまたしても
コンパクトな曲調が主体となっている。


が、『INNOCENT VICTIM』は、コンパクトではあるものの
ラストの"Choices"で聴かれるように往年の音楽性もまだ残っており、
むしろそのバランスが結果的に絶妙な混ざり具合となった
隠れた名作なのでこれはぜひ聴いてみてほしい。


ジョン・ロートンの実力がわかるという点では
『FIREFLY』より『INNOCENT VICTIM』の方が良いかもしれない。



新参のロートンが英国ハードロックの持ち味を守る一方、
ますますアメリカへ傾倒していくHEEPとケン・ヘンズレー。


ついにロートンも嫌気が差し、
12th『FALLEN ANGEL』発表後に脱退してしまった。




…という感じで70年台を迷走し続けたURIAH HEEP。


バンド名も有名、かつアルバム数も多いのに
イマイチ認知度が足りない原因はまさにここにあると言ってもいい。



おすすめするなら3rd〜5thだし、
正直それだけ聴いときゃいいんじゃないかと個人的にも思うが、

上記の歴史を踏まえた上で『FIREFLY』 『INNOCENT VICTIM』を聴くと
ジョン・ロートンの孤軍奮闘っぷりが
より一層味わい深いものになるのでその意味ではおもしろいアルバムだ。



なにより、URIAH HEEPという視点ではなく
ジョン・ロートンの絶品Voを楽しむ、という観点で聴くと
この2つの作品は十分に名盤と言えるのである。


女狐復活 | Home | 5つの原子の季節

コメント

SWEET FREEDOM大好きなんですけど……最初に軽いノリの曲が続くのが印象悪いかもですが、タイトル曲やPilgrimは彼ら屈指の名曲だと思います。特にタイトル曲のゲイリーセイン様のベースはSunriseと並ぶ名演でもうベースだけでご飯何倍でもいける感じが…うだうだ

あ、ジョンロートン期はFireflyは以前聞いたっけ?ぐらいなので今度ちゃんと聞いて見ます。

2013/02/26 (Tue) 16:54 | kanazawa #- | URL | 編集

あーまじかー
確かに"Pilgrim"はそう言われるとカッコいい…気が…す…る

もっかいちゃんと聴いてみますわ

2013/02/27 (Wed) 01:00 | ゆーき #3wglnar6 | URL | 編集

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