スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Frost* - Falling Satellites

Falling SatellitesFalling Satellites
Frost*

1. First Day
2. Numbers
3. Towerblock
4. Signs
5. Lights Out
6. Heartsrings
7. Closer to the Sun
8. The Raging Against the Dying of the Light Blues in 7/8
9. Nice Day for It...
10. Hypoventilate
11. Last Day
12. Lantern
13. British Wintertime

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



2008年の2nd「EXPERIMENTS IN MASS APPEAL」から
活動休止〜再始動を挟んでの8年ぶりの3rd。

2011年にJem GodfreyがFROST*復活を宣言してから
結局5年も待たされたわけですが、それだけ待った甲斐のある傑作です。


導入部First Dayでの煽りからアップテンポなNumbersへと雪崩れ込む
掴みは完璧。

続くTowerblockはアンビエント+ブレイクビーツ/グリッチホップといった
実験的な手法を活用しつつ、後半でドラマティックな展開を見せる名曲。

Signsでヘヴィな展開を見せ、その次のLights Outがこれまた白眉。
この曲でゲスト参加している女性Vo、Tori Beaumontがとにかく素晴らしい。
Jemとのコーラスやバックグラウンドで歌う声質とアトモスフェリックな曲調
との相性が抜群です。おれはこの曲が一番好きだなー。


Heartstrings以降の6曲は"Sunlight"と題された一つの組曲になっています。
(とは言えあまり組曲感はなく、それぞれ個々の楽曲として楽しめる)

先行公開されたHeartstringsは
2013年のライヴ作品「THE ROCKFIELD FILES」に収録されたものと同曲。

「THE ROCKFIELD〜」ではHyperventilateとBlack Light Machineに挟まれる
かたちで収録されていましたが、そこでも違和感が無かったように
まさに1stのFROST*を想起させる曲調。


続くCloser to the Sunは中盤までChillwave/IDM的な雰囲気で展開し
3分23秒あたりでギターソロが切り込むこれまたドラマティックな曲。

ここでのギターソロはJoe Satrianiがゲスト参加で弾いていますが、
完璧にマッチしていて本当に素晴らしい。
ギターソロからキーボードソロへ展開し、このあたりのメロディは
1stのMilliontownのフレーズを意図的に再利用しているように思えます。

7分50秒とアルバム収録中最長となる
The Raging Against the Dying of the Light Blues in 7/8は
現在Steven Wilson Bandでも活躍しているCraig Blundellのドラムが印象的。

その次のThe Nice Day for It...と併せてこのへんも1stっぽいですね。


サウンドスケープ的な小曲Hypoventilateを経てラストは
ピアノ+Voでエモーショナルに聴かせるThe Last Day。
ここでの歌唱は実に感動的です。



なお本作のデラックスエディションはボーナストラックが2曲ついており、
そのうちの1曲LanternはHeartstringsと同じく
「THE ROCKFIELD FILES」に収録されていたものです。

シンプルなLantern、メロディが素晴らしいBritish Wintertimeともに
ボーナスにしておくにはもったいない佳曲なので手に入れるならそちらを。



Dec BurkeがメインVoで参加した前作2ndは悪くはなかったものの、
ボリューム面でのサウンドプロダクションがちょっとイマイチだったことと
1stでの魅力だった突き抜けるような爽快感や
ハイブリッドなドラマティックさがやや希薄だったように感じます。

今回の復活作はそのあたりを改善してまさに「皆が求めるFROST*」を
体現しつつ、古臭さや他バンドとの近似性を感じさせないさすがのクオリティ。


次はぜひ来日してもらってライヴ盤「FROST*FEST」や
「THE PHILADELPHIA EXPERIMENT」、「THE ROCKFIELD FILES」で
聴けるような完璧なライヴを体験したいですね。













スポンサーサイト

Francis Dunnery - Vampires

VampiresVampires
Francis Dunnery

1. I Got You Eating Out of My Head
2. Feels Like Summetime
3. The Ice Melts into Water
4. Underneath Your Pillow
5. Old Man and the Angel
6. Screaming on the Beaches
7. Vampires
8. Once Around the World
9. Rose Marie
10. Yellow Christian
11. Calling All the Heroes
12. Never Go to Heaven
13. Still Too Young to Remember
14. Midnight

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



どうやら11月に来日が予定されているらしいフランシス・ダナリー。
そんなフランシスの新譜ですが…。いやー…。
ダメでしょ、これは。


収録曲はご覧の通り、ほぼすべてIT BITES時代の曲のセルフカヴァー。
(2曲目のFeels Like Summertimeは当時の未発表曲)



何がダメかって、この人2009年にIT BITES曲セルフカヴァーアルバムを
出したばっかりなんですよね。またIT BITESかよと。

ただその2009年「THERE'S A WHOLE NEW WORLD OUT THERE」は
それまでのソロ作品でのフォーク/アコースティック路線を踏襲して
大幅に曲をアレンジしており、まあ新鮮に聴けたっちゃあ聴けた。

でも今回はひたすらオリジナルに忠実なアレンジでコピーしているだけで、
正直ぜんぜんおもしろくない(ギターソロは若干変えたりしているけど)。



あとサウンドプロダクションがダメすぎる。

IT BITESの魅力は曲の瑞々しさとスケールの大きさ、そしてそこから迸る
(往年のYESやGENESISにも通じる)エネルギーの拡散っぷりにあったと
思うのです。

でもそれをこんな、広がりのないこじんまりとしたサウンドでやられても…。
単純に魅力が失われているだけでそれに代わる何かがまったく無い。



こんなの出して何の意味があんの?と正直思うわけですが、
もうこの人IT BITESに戻りたくてしょうがないんだろうなとしか
考えられないですよね。

ソロでの活動が創造面でも収益面でも行き詰まっているんだろうなあ
としか思えなくて超切ない。


まあジョン・ミッチェルという有能な便利屋を見つけたIT BITES側が
いまさらフランシスを受け入れてもメリットないよなーって感じなので
望み薄な気はしますが(IT BITES自体は現在開店休業中)。


確かに前作「FRANKENSTEIN MONSTER」もすげえ退屈なアルバムだったし
確実に客を呼べるIT BITES曲で稼ぎたい気持ちはわかんなくもないけど
さすがにちょっと過去の遺産にしがみつきすぎですよねえ…。



どこに意義を見出せばいいのかわからない迷作です。




Haken - Affinity

AffinityAffinity
Haken

1. Affinity.exe
2. Initiate
3. 1985
4. Lapse
5. The Architect
6. Earthrise
7. Red Giant
8. The Endless Knot
9. Bound by Gravity

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



3rd「THE MOUNTAIN」が大人気、完全に地位を確立したHAKENによる、
再録企画盤「RESTORATION」を挟んでの4th。


今作もすさまじくクオリティが高く、
1stからのProg Metal/Heavy Progをベースとしつつも
80'sProg/Prog-Pop要素を露骨に取り入れているのが特徴。



3曲目の1985で特に顕著なように、
RUSHの「SIGNALS」「GRACE UNDER PRESSURE」「POWER WINDOWS」
「HOLD YOUR FIRE」、90125編成YES、
80年代アラン・ホールズワースあたりを元ネタにしていて、
というかもう分かりやすいまでにRUSHです。

ところどころ(今までのアルバムでもそうだけど)
DREAM THEATERに近い部分もありつつ、それはまあ
「元ネタをそれぞれ別のベクトルで解釈したら結果的に似ました」ぐらいの
ものだと思う。



音楽的には良い意味で節操無く80's要素をぶち込んでいる一方、
コンセプトとしても正しく80'sで、
「未来世紀ブラジル」あたりのディストピア・プロパガンダや
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズを連想する
Futurism Designがアートワークや公式サイトのデザインから見て取れます。


割とあざとくキャッチーにしつつも
違和感無く説得力を持たせられる楽曲構築力はさすがの一言。

80's KING CRIMSON+ホールズワースな大曲The Architectも
まったく嫌味なく聴かせるのはお見事。

最終曲Bound by Gravityのメロウなヴォーカルラインも感動的。


個々の曲の完成度、そしてスケール感がひたすら素晴らしい。

前作の成功を受けてやりたいこと詰め込んでみたら
力量と勢いがすごいので傑作が出来上がりました、という理想的な名盤です。











Iamthemorning - Lighthouse

LighthouseLighthouse
Iamthemorning

1. I Came Before the Water Pt. 1
2. Too Many Years
3. Clear Clearer
4. Sleeping Pills
5. Libretto Horror
6. Lighthouse
7. Harmony
8. Matches
9. Belighted
10. Chalk and Coal
11. I Came Before the Water Pt. 2
12. Post Scriptum

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



Gleb Kolyadin (Piano)とMarjana Semkina (Vo)による
ロシアのチェンバーデュオ、前作『Belighted』から2年ぶりの3rd。

前作に引き続きPORCUPINE TREE/KING CRIMSONのGavin Harrisonがドラム、
そして今回はPORCUPINE TREE他のColin Edwinがベースで参加している。

またゲストVoでRIVERSIDE/LUNATIC SOULのMarius Dudaが参加。
(Marius本人曰く、自身にとって初めてゲスト参加したアルバムらしい)



結論から書きますがとんでもない名盤です。
気合いの入り方が凄まじい。

これまでの延長線上にあるダークなチェンバープログレで、
キャッチーになりすぎない美麗陰鬱メロディにはさらに磨きがかけられ
最後まで一気に聴かせる。

1st収録のBurnや前作のThe Howlerのようなハードなトーンは
今回控えめなものの、それが逆にアルバム全体の統一感の向上に
繋がっていると思います。


とにかく個々の楽曲の充実度とMarjanaの表現力がハンパなく、
特にMarius Dudaとのデュエット曲Lighthouseの素晴らしさは
筆舌に尽くしがたい。

先行公開されたChalk and Coalや、I Came Before Water Pt. II終盤の
ドラマティックな展開と共に本作のハイライト。


音像としてこのアルバムに最も近いのは
(2005年に復活して以降の)Kate Bushだと思う。

アダルティーな神秘的音像がKateの『50 Words for Snow』と
非常に近いです。



なおこのアルバム、歌詞の面では英国の小説家Virginia Woolfと
アメリカの詩人Sylvia Plathの人生から影響を受けていることが
明らかにされています。


「意識の流れ」で有名なVirginia Woolf、そして
「Sylvia Plath Effect」の元ネタとして有名なSylvia Plathは
創作活動のかたわら鬱病と精神疾患に悩まされ
いずれも自殺というかたちで人生に終止符を打った二人。


今回のアルバムタイトル『Lighthouse』は
Virginia Woolfの著作『To the Lighthouse(邦題「灯台にて」)』を
モチーフにしていることが推測され、
また収録曲の歌詞も生きることに対する孤独・疑問・痛みが
ストレートに描かれた悲痛なものとなっており
Virginia、Sylviaのような精神疾患を患った人間の思いが反映されている。


アルバム序盤と終盤に配置されたI Came Before the Waterにある

And so, walking into water,
I accept my final defeat


との歌詞は、入水自殺をしたVirgnia Woolfの最期を想起させ、
即ちこのアルバムは「死」で始まり「死」で終わるという
非常に重いコンセプトとなっていますが、
これが単なる冷たい客観的描写ではなく「寄り添い」であることは
ブックレットにも書かれている以下メッセージから分かります。

This album is dedicated to the subject of mental illness and
we'd like to pass on the message to all the lost souls out there:
you are not alone, ever.




個人的には、同じくVirginia Woolfをモチーフとした映画
『The Hours(邦題「めぐりあう時間たち」)』のテーマと
同じものを感じました。


まあそういったリリカルなコンセプトを抜きにしても
楽曲として十分に感動できる傑作ですが、
バックグラウンドとしても重厚に裏打ちされている名盤であります。

今年のBest 3入りは堅い。










Frequency Drift - Last

LastLast
Frequency Drift

1. Traces
2. Diary
3. Merry
4. Shade
5. Treasured
6. Last Photo
7. Hidden
8. Asleep

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



ドイツのクロスオーヴァープログレ、前作から2年ぶりの新譜。

2008年のデビュー以降、コンスタントにアルバムを発表しているバンドの
6th(企画盤「SUMMER」を除く)です。


バンド自ら"Cinematic Music"と謳っている通り、
ダークでメランコリックで幽玄な情景を想起させるプログレを特色としていて
過去作も高い評価を受けてきたFREQUENCY DRIFT、
今回もそのクオリティの高さが遺憾なく発揮されていて文句無しの名盤。


このバンド、とにかくメンバーが流動的で、核となる
Andreas Hack(Key)
Nerissa Schwarz(Harp、Mellotron)
以外のメンツはほぼアルバム毎に異なる感じなんですが
今作ではなんとギターにMartin Schnella、VoにMelanie Mauを起用。


Martin Schnellaは当ブログでも紹介したSEVEN STEPS TO THE GREEN DOOR
FLAMING ROW他で活躍するドイツ人ギタリスト(というか何でも弾ける)。

そのMartinと公私ともにおけるパートナーでもあるMelanie Mauについても
先日ご紹介した通り。


個人的に非常にプッシュしてる二人、という贔屓目を除いても
本アルバムにおける両者の活躍は素晴らしい。

特にMelanieのパフォーマンスは白眉。

ヘヴィで暗鬱な音像の中に降り注ぐクリアで美しい、それでいて
憂いと哀しみを湛えた歌声には心が震えます。
時にダークな声色を使い分ける表現力も聴きどころ。


Melanieの歌唱とMartin Schnellaのギターソロが感動的なシンクロを見せる
6曲目のLast Photo、ドラマティックに展開する最終曲Asleepが
本作のハイライトでしょう。


前作「OVER」や3rd「GHOSTS」、4th「LAID TO REST」も傑作であり
路線としては何も変わってはいませんが、
Martin&Melanieの加入によって今回明らかにクオリティがアップしていて
間違いなく過去最高傑作。


欧州ならではの暗鬱で美しいメロディが堪能できる本作、超おすすめです。









上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。