偉大なる聴衆へ

B0000025EUTwo for the Show
Kansas

曲名リスト
1. Song for America
2. Point of Know Return
3. Paradox
4. Icarus - Borne on Wings of Steel
5. Portrait (He Knew)
6. Carry On Wayward Son
7. Journey From Mariabronn
8. Dust in the Wind/Acoustic Guitar Solo
9. Piano Solo/Lonely Wind
10. Mysteries and Mayhem
11. Excerpt from Lamplight Symphony
12. The Wall
13. Magnum Opus

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“元祖アメリカン・プログレ・ハード”KANSAS。


プログレの本場といえばまずは英国、
そしてイタリアをはじめとする欧州各国でありまして、


それに対し
アメリカ出身(かつ大物クラス)のプログレ・バンドというのは
なかなか数が少ないのですが、

KANSASはそんな数少ないトップ・バンドの中の一つであり、
かつ、合衆国を代表する名バンドだ!

と勝手に断言します。



74年にデビューしたこのバンド、

そもそもドラマーのフィル・イハートが渡英した際に
YESやらKING CRIMSONやらに衝撃を受けたのがきっかけとなって
始動しただけあって、

とってもヨーロピアンな音楽性を有しています。


ヴァイオリン奏者がいるのがKANSASの大きな特徴ですが、
特に初期においてはその音色を大きくフィーチュアしており、
それがどこか気品の高さを感じさせますね。


また曲の作り方も非常に緻密で、
“ノリ一発”的な感じはほとんどありません。


このあたり、ブリティッシュ・プログレの影響が
最も大きく表れている面ではないでしょうか。

こういう側面は、同時代のアメリカのバンド群と比べると
かなり異質で個性的なんじゃないかと思います。



しかしKANSASが偉いのは、単なる英国プログレの真似事をやって
終わらせるのではなく、

そこにハード・ロック的な躍動感を取り入れたことにあるんですな。


初期の“Song for America”“Journey From Mariabronn”といった
大作を聴いても、「超複雑」「退屈」といった印象はあまりない。

一貫して明快なドラマ性があり、
メリハリが非常に効いていて聴きやすいんですよ。


また同時に、KANSASは常にスティーヴ・ウォルシュの歌唱を
前面に押し出しているので、ある意味ではとてもキャッチー。


この二点はアメリカのバンドならではの特徴であるかと思います。


他バンドを比較対象とするなら、

BOSTON、STYXをもっとプログレ寄りにした感じ、
RUSHをもう少しカラフル&ソフトにした感じでしょうか。



そんな“プログレ” “ハード・ロック” “キャッチーさ”の
三つの要素が絶妙のバランスで絡み合っているのが、

76年の名盤4th『LEFTOVERTURE』であり、
77年の5th『POINT OF KNOW RETURN』であるんじゃないかと。

特に前者は、“Carry on Wayward Son”の大ヒットもあって
全米5位を記録。

後者も全米6位になった“Dust in the Wind”を収録しており、
アルバムとしては全米4位。


そういった売上を抜きにしても、

“Carry ~”は“プログレ” “ハード” “キャッチー”の三要素を
1曲の中にぶち込んだ名曲であり、

その他“The Wall” “Magnum Opus”が入っていますので
『LEFTOVERTURE』がロック史上に残る名盤であるのは疑いなし!



で、そんなKANSAS黄金時代のツアーの様子を
収めたのが78年発表のライヴ盤『TWO FOR THE SHOW』。

ライヴ盤なるものは巷に数多くあれど、その中でも
これは個人的に五本の指に入るほど愛聴しています。

さすが全盛期だけあって、
選曲/構成/演奏/テンション の全てが完璧。

文句のつけようがありません。


おれがKANSASの中で最も好きな曲は“The Wall”なんですが、

このアルバムの終盤、緊張感溢れる“Mysteries and Mayhem”から
“Lamplight Synphony(抜粋)”へと続き、そのまま“The Wall”へと
なだれこむ瞬間はいつ聴いても鳥肌が立ちます。

この展開は最強。


しっかし“The Wall”は本当に素晴らしいですなぁ。

イントロの壮絶な泣き、
曲全編を通しての哀愁のメロディがたまりません。

終わり方も感動的ですね。

ちなみに歌詞もなかなか良いんですよ。
ぜひ読んでみてください。


他にも『TWO FOR THE SHOW』に収録されている曲は
美味しいとこばかりなので、
KANSAS未体験者の方には
スタジオ盤よりも断然こちらをおすすめします。


例えばDREAM THEATERのメロディなんかが好きな方は
何かしら感じるところがあるはずかと思います。


また前述したようにKANSASは、“プログレ”の冠がついている
バンドとしては圧倒的に聴きやすい部類に入るので、

プログレは苦手、という方でも
問題なく入り込めるのではないでしょうか。


あと“Dust in the Wind” “Point of Know Return”なんかを
聴いてると、ふだんハード・ロックを聴かないような人でも
結構気に入るんじゃないかな~と。

普遍性があるということですね。偉大だ。


ということであらゆる音楽ファンにおすすめのKANSAS、
ぜひ聴いてみてください!




ちなみにこのバンド、今も現役。

『TWO FOR THE SHOW』以降、
80年代は“プログレ” “ハード”の要素を薄くしていって
AOR指向になっていき低迷していたようですが、

(この時期のアルバムをおれは持ってませんのでなんとも…。
もしかしたら「隠れた名盤」があるかも)

最近は徐々に初期の音楽性に回帰していってるようです。



あ~ライヴが観てぇ。

よーこーふぁっきーんはーまー!!!

MÖTLEY CRÜE「CARNIVAL OF SINS TOUR 2005」

11月27日パシフィコ横浜国立大ホールで行われた
日本公演最終日の模様を簡単にレポート。


ペイジよりギター上手いのは内緒で

B00001IVKRZooma
John Paul Jones

曲名リスト
1. Zooma
2. Grind
3. The Smile of Your Shadow
4. Goose
5. Bass 'N' Drums
6. B. Fingers
7. Snake Eyes
8. Nosumi Blues
9. Tidal
10. Fanfare for the Millennium

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LED ZEPPELINで最も影の薄い男、
ジョン・ポール・ジョーンズ。


ZEP最盛期の頃でさえ、変装せずに外出しても
誰にも気づかれなかった男、ジョンジー。

DVDを見ても、画面に映る割合が他の三人に比べて
極端に少ない男、ジョン・ボールドウィン(本名)。


まぁ本人はそういう“一番目立たないメンバー”という
ポジションを気に入ってるフシもあるんですが、

それにしてもこの世間的な認知度の低さは
あまりにもかわいそう。



しかしながら、あの偉大なるLED ZEPPELINにおいて
このジョン・ポール・ジョーンズこそが要であったことは、

ZEP好きの方々にとってはすでに周知の事実であるかと思います。



んで、

その“ZEPサウンドにおけるジョンジーの重要性”について
あれこれ語っていくと長くなりすぎるでしょうし、

コアなペイジファンの方々からいろいろと
ツッコミをもらうことでしょうから
今回は割愛させていただくとして、


とりあえず

そういう“なんか地味な人”っていうイメージを抱いたまま
この1stソロ『ZOOMA』を聴き始めた人は

間違いなく1曲目で度肝を抜かれるぞ、
ということを言いたいのですよおれは。


最初の“Zooma”からいきなり
10弦ベースによるヘヴィでアグレッシヴなプレイが炸裂!
めちゃくちゃカッコいいです。

こんなに若さあふれる人だとは思っていなかったので、
おれも最初に聴いたときにはびっくりしましたです。


このアルバムは全編インストなんですが、
玄人好みのしっぶ~い感じでは全然なくて、
いや当然職人的な曲の作り方なんだけど、
とにかく一貫してテンションが高い。

完璧にロックですね。


また、ZEPファンなら、ジョンジーのソロと聞いて
なんとなくキーボード主体っぽいイメージを持つだろうと思いますが

この『ZOOMA』は徹頭徹尾“ベース・アルバム”です。


ジョンジーは通常の4弦ベースのほかに
10弦ベース、12弦ベース、ベース・ラップ・スティールなどを
駆使して、あくまでもベース・サウンドをメインに据えています。

キーボードは7曲目の“Snake Eyes”で
ハモンド・ソロが聴ける程度でしょうか。


そしてインストとはいっても退屈さとは無縁。

さすがZEP以前から(そしてZEP以後も)
名アレンジャー/プロデューサーとして活躍していただけあって、

アルバムとして、曲としての起伏をしっかりつけている
あたりは素晴らしいです。


もちろんテクニックはハンパじゃないっす。

これは99年(にして初めてのソロ!)の作品なんですが、
全く衰えてないですこの人。

この辺ペイジとプラントにはもっと見習えと言いたいですよね。



ZEPをコピーしてみるとよく分かるんですが、ジョンジーは昔から
意外と派手に動きまくるベースラインを弾くんですよ。
“Stairway to Heaven”ですらあんなに豪快だしなぁ…。

それでいてかなり印象に残るフレーズをつくる。
そのへんのセンスは『ZOOMA』でも健在。


個々の曲に関して言えば、
やはりZEPを思わせる感じのものもあったりするんですが、

ジョンジー自身がZEPのサウンド作り/曲作りに大きく関与していた
ことを考えると、それも当然だと言えますな。


曲によってはそのヘヴィな質感と展開が
最近のKING CRIMSONを多少想起させるものもあります、個人的に。

ちなみにそのKING CRIMSONのトレイ・ガンが
(そういえばまだバンドにいるんですかねこの人は)
6曲目の“B. Fingers”に参加しており、

『ZOOMA』もロバート・フリップのレーベルから発売されています。


ライナーノーツを読むとジョンジーはどうやら
デイヴィッド・クロスやジョン・ウェットンとも親交があるようで、
そのメンツでなにか作れば面白いのに、と思います。




ベース弾きの人はけっこう楽しめると思うし、
またベースを弾かない人にとっても、
聴き応えのあるロック作品としておすすめしてみた次第。




ところで、2ndソロ『THE THUNDERTHIEF』を聴いてみたいんですが
どこにも売ってないんだよねー。

もし見かけた方がいらっしゃいましたらご一報下さい。

ひっさびさのA to Z

B0002WZTDOThe 1996 Dep Sessions
Iommi with Glenn Hughes

Album Tracks
1. Gone
2. From Another World
3. Don't You Tell Me
4. Don't Drag the River
5. Fine
6. Time Is the Healer
7. I'm Not the Same Man
8. It Falls Through Me

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BLACK SABBATHの歴史とはすなわちトニー・アイオミの歴史であり、

音楽的な革新性・後世への影響度その他諸々からすると
彼の約35年に及ぶ活動の中で最も意義深い作品を残したと言えるのは

オジー・オズボーン在籍時の初期BLACK SABBATHであることは
間違いないですが、


その後ヴォーカリストが次々と変わりつつも、
バンド名に恥じないハイ・レヴェルなアルバムを
作り続けてきたことはもっと大々的に評価されて
然るべきではないかと思います。


そもそもオジーという超個性的なヴォーカルを擁して
あれだけ特異な音楽をやっていながら、

その後組むことになるパートナーが
ロニー・ジェイムズ・ディオになろうが
イアン・ギランになろうが
グレン・ヒューズになろうが
トニー・マーティンになろうが、

それぞれの編成に合わせて音楽性を変化させていきつつ
各シンガーの個性を最大限に活かす曲を書き、

なおかつその筋での最高峰に位置するアルバムを発表していった
という事実は

冷静に考えてみればめちゃくちゃすごいことじゃないですか。



オジー在籍時だけをクローズ・アップするのではなく、
こうしたBLACK SABBATHとしての活動全体を
包括することによって初めて、
“ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの祖”としての
アイオミ先生の偉大さが浮き彫りになっていくように思います。


ドゥーム・ロック、正統派メタル、様式美。
全然タイプが違う音楽性それぞれの旨味を知り尽くしてる、
ってのはすごいよねほんとに。


この人はなにかと“リフ・マスター”的な側面から
語られることが多いですが、

こうした臨機応変かつ天才的な作曲能力こそ
もっと注目されるべきなのではないでしょうか。



そんな
トニー“シンガーを活かすのが世界一上手いギタリスト”アイオミが
グレン“神の声をもつ男”ヒューズと再び組むっていうんだから、

そりゃあもう駄作なんてできるはずもないんですよ!



両巨頭のコラボレーションは、
BLACK SABBATH featuring TONY IOMMI名義で86年に発表された
名盤『SEVENTH STAR』で聴くことができます。

そして10年後、二人で再び曲作りをし、
そのままお蔵入りになって
(そして『EIGHTH STAR』というブートで出回って)いたデモを
2004年に公式に発表したのがこの『THE 1996 DEP SESSIONS』。
日本発売は今年に入ってからでした。


『SEVENTH STAR』の叙情派メタル路線とはちょっと異なり、
ここでは割と初期SABBATHを思わせる陰鬱な雰囲気が漂う
曲が大半を占めていますが、

グレンのソウルフルな熱唱がこれに結構ハマっています。


またこの人はバラード調の曲なんかでは
かなり甘美な声を聴かせてくれるので、

それがアイオミ先生のギターをバックに聴こえてくる様は
やはり絶品なんですなぁ。



デモをリミックスしてそのまま出したということで、
音質的にも楽曲の練りこみ度的にも多少物足りなさはありますが、
それでもこれだけ良いものを作るのはさすがだと思います。

7曲目の“I'm Not the Same Man”みたいなヘドバン・チューンが
もっとあったらよかったかもしれないけど。


まぁ、完成度からいえば『SEVENTH STAR』には及ばないにせよ、
そんなことはたいした問題ではないんですよ。

なにより重要なのはこの二人の共同作業が今後も続いていくこと!



現在のBLACK SABBATHは、オリジナル編成というラインナップで
毎年「OZZFEST」に出る程度の活動しかしてませんが、

おそらくあのメンツでの新作を作ることはおそらく無いでしょうし、
出したとしても多分良いものはできないでしょう。

今のオジーには期待できるものがあまりない、
と個人的には思うんで。



それよりは、アイオミ先生にはこういう形で
グレンとの活動をばりばりやっていって欲しいわけです。

うれしいことに当の本人たちもやる気みたいで、
今年は早くもコラボレート第2弾の『FUSED』が出ました。

今後が大いに楽しみです。




でもまぁあれだ、

まずはBLACK SABBATHを聴きましょうよ皆さん。

オジー期なら
『PARANOID』『MASTER OF REALITY』『VOL. 4』あたりを
まずは聴いてみればいいんじゃないかと思います。

あとはロニー期の『HEAVEN AND HELL』、
トニー期の『HEADLESS CROSS』なんかは
聴いても損しませんよ。

背徳の狂宴

MÖTLEY CRÜEライヴレポート後半。

前回の記事をまだ読んでない方は、そちらを先にご覧ください。


BETTER LIVE THAN DEAD

それでは、MÖTLEY CRÜE「CARNIVAL OF SINS TOUR 2005」、
11月19&20日に行われた日本公演の模様をレポートいたしましょう。


なお、今後の公演に行くのでネタバレは嫌だという方は、
この記事はスルーしてください。


ファッキンクルーはファッキンクールだぜ

うおおおおおおおおおお!!!



2日目は初日以上に素晴らしかったぜMÖTLEY CRÜE!!!



おまけに○○だったし××もあったし…



詳細とライヴレポは近日中にアップします!

悪魔に向かって叫べ

やっぱMÖTLEY CRÜE、最高にカッコいいぜ!!

ピンクパンダのベーシストすげぇ・・・

調布祭初日終了。



みなさんおつかれさまでした!

そしてライヴを観てくださった方々、
どうもありがとうございます。



特にLES PAULに関しては、
一日目のトリという位置で8曲も演奏することができて
非常に光栄であります。

ミスも多々ありましたが、
楽しくやれたのでまぁよかったかな。


“Nobody's Fault But Mine”を「カッコいい」と
感じてくださった方が何人かいらっしゃったようで、
うれしい限りです。




また今回、
「一日目に出演させてほしい」という
至極個人的なわがままを受け入れてくださいまして、

バンドメンバー&部長以下皆様には本当に感謝しております。

ありがとうございました。




残り二日間、
残念ながらおれは観に行くことができませんが、
がんばってください!


そして今後ともよろしくお願いします!







さて




あしたあさっておれは

自分にとっての永遠のヒーローを拝みに行ってまいります。




この日が来るのを待っていたぜ…。


報告はまた後日。

おことわり

まぁ誰も気にしちゃいないでしょうが一応書いておくと、


当ブログにおいて、正式名称“THE ○○”のバンドは
○○の部分をバンド名と考えることにします。

つまり“THE”を外して、
THE BEATLESなら「B」、THE WHOなら「W」の項に
入れるってことね。

よって下の記事のTHE HELLACOPTERSも「H」だとお考えください。



なお、イタリア語の“IL” “I”なども冠詞に相当する
ものだと思われますが、


そういうのは無視


IL BALLETO DI BRONZOもIL VOLOもI POOHも
ぜーんぶ「I」として考えます。


だってめんどくさいんだもん。



プログレ扱ってたらそのうち東欧やら北欧やらの
バンドが出てくるだろうし、
その辺の国の言語なんてさっぱりなんでね。


「このバンド名の最初の単語はポーランド語で冠詞に当たる。
だからこの項に入れるのはおかしい」

とかいう、親切なんだか嫌がらせなんだか気持ち悪いんだか
よくわからないツッコミをいただいても困るし。


そんなこと言われても

「はいはいはいはい」
「分かった分かった分かった」 と

昭和こいる調で受け流すことしかできませんのでよろしく。



要は“THE”だけ例外として外すと。
そういうことでご了承ください。

日本盤のジャケは黒いです

B0002CHJX2By the Grace of God
The Hellacopters

曲名リスト
1. By the Grace of God
2. All New Low
3. Down on Freestreet
4. Better Than You
5. Carry Me Home
6. Rainy Days Revisited
7. It's Good But It Just Ain't Right
8. U.Y.F.S.
9. On Time
10. All I've Got
11. Go Easy Now
12. The Exorcist
13. Pride
14. Big Guns
15. Red Light

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みなさん、外出した時はどんな音楽聴いてますか?


人それぞれだろうとは思いますが、誰しも
“通勤/通学にはこれがぴったり!”
というバンドがあるのではないでしょうか。

おれは昼間はたいていスラッシュ・メタルか
LAメタル/ロックンロール系を聴いてますね。
(夜はプログレを聴くことが多い)

テンションあげるにはノリのある曲が最適な感じがします。



で、その中でも
“マイ・フェイヴァリット・外出BGM on天気の良い日 ベスト5”
に必ず入るであろうアルバムが、

THE HELLACOPTERSの『BY THE GRACE OF GOD』です。




THE HELLACOPTERSは、ENTOMBEDというデス・メタル・バンドにいた
ニッケ・アンダーソン(Vo,G)が、現BACKYARD BABIESのドレゲンと
始めたスウェーデンのロックンロール・バンド。

96年に『SUPERSITTY TO THE MAX!』でデビュー、
初期の頃は“爆走ロック”との表現が似つかわしい
ガレージ風味の音楽をやっていましたが、

3rdの『GRANDE ROCK』あたりから徐々に路線変更。
ブルージーで哀愁漂う、まさに王道とも言うべきロックンロールを
やるバンドになっていきました。



そして2002年に発売されたのがこの5th。


いや~いいですよこれは!



ロックンロールという音楽はヘタすると
地味で単調なアルバムに陥ってしまうおそれがあるんですが、

『BY THE GRACE OF GOD』の曲はどれもフックがあって
非常にキャッチーです。そしてどれも完成度が高い。

どことなくKISSなんかに通じるような気もしますな。



その耳を惹きつけるキャッチーさの核となっているのが、
北欧ならではの哀愁感漂うメランコリックなメロディー。

この切な~いメロディーと適度な疾走感の組み合わせが
個人的にかなりツボです。



そしてニッケのヴォーカルがとにかくカッコいい!
めちゃくちゃ上手いわけじゃないんだけど、
憂愁なムードと渋みあふれる声が実にクールですね。

ギターサウンドもロックンロール!って感じで最高。
加えてエレクトリック・ピアノもいい味だしてます。



おれは1、3、5、6、7、12、13曲目なんかが
お気に入りですが、その中でも特に本編最後の“Pride”!

これのアウトロが死ぬほどカッコいいんで
ぜひとも聴いていただきたい。


サビのコーラスパートが終わったあと、
疾走感は保ったままジャミングのような形式に突入、
エレピと泣きのギターが延々と掛け合いを繰り返す…。


そしてフェイドアウト。


何度聴いても素晴らしい。


このあとのボーナストラック2曲が邪魔に思えてしまうほどです。

いや良い曲なんですけどねそれも。


とにかく“Pride”がライヴで演奏される様子をぜひとも見たい。
そう感じさせる名曲。




デビュー時に比べるとかなり落ち着いた感はあるんで、
当時の暴走っぷりが好きな方には物足りないかもしれませんが、
おれは今の路線が大好きです。


これは完璧に主観ですが、

同郷のBACKYARD BABIESに少しパンクな匂いを感じるのに対し、

THE HELLACOPTERSはBLACKFOOTとかLYNYRD SKYNYRDとか、ああいう
“オヤジのロックンロール”的なバンドからの影響を感じます。


パンクがあまりピンとこないおれにとっては、
『BY THE GRACE OF GOD』のような音楽性は大歓迎。

こういうのこそ何度も聴きたくなるロックですな。



このアルバムを聴いて気に入った方は、
前作『HIGH VISIBILITY』をぜひどうぞ。
同路線で良いですよ。


今年新作の『ROCK & ROLL IS DEAD.』が出たんですが、
正直なんか急に地味になっちゃった感じがあるんで、
いきなりこれを聴いてみるのはきついかも。

おれはけっこう好きだけどね。


来日してくれないかなぁ…

ノルウェー大使館サイトが面白すぎ

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Gåte

曲名リスト
1. Fredlysning
2. Sjå Attende
3. Knut Liten og Sylvelin
4. Du Som Er Ung
5. Jomfruva Ingebjφr
6. Sjåaren
7. Rike Rodenigår
8. Ola I
9. Kjærleik
10. Gjendines Bånsull

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OPETHやTHE MARS VOLTAが注目されてるのに
このバンドが忘れられていくのはもったいない!



というわけで、GÅTEです。

バンド名は「ごーて」と読みます。


ノルウェーの新人バンドで、これは今年出た2nd。
タイトルは「イセリルヤ」と読むらしい。



女性ヴォーカルとヴァイオリンを前面に押し出し、
プログレ+トラッド+ヘヴィ・ロックって感じの音楽を
展開しております。


ヴォーカルは姐御系というよりは、どちらかというと
幼さが残る感じでしょうか。それでいて狂気をはらんだような。


そのヴォーカルが欧州のバンドならではのメロディとあいまって、
全体としてはかなりプログレッシヴな雰囲気を
醸し出してはいるんですが、

このバンド、音がかな~りモダンなので
古臭さをまったく感じません。



たとえるなら、
BLACKMORE'S NIGHTをヘヴィにした感じというか、
EVANESCENCEをおもいっきり北欧寄りにした感じというか。

WITHIN TEMPTATIONあたりが一番近いかもしれないですね。



そう、曲のいくつかはとてもハード・ロック的に聴こえるんですよ。

先行シングルになった2曲目の“Sjå Attende”なんてもろです。

曲の構成といい、サビに向けて盛り上がっていく点といい、
これはどうみてもハード・ロックの方法論。

公式HPでこの曲のPVが見られるので興味のある方はどうぞ)



なので、「プログレには全然興味が無い」という人も
普通に「カッコいい!」と思える要素があるのではないでしょうか。

しかしながら、そういうギターサウンド等におけるモダンな側面が
あるとはいえ、有象無象の今風ヘヴィ・ロック・バンドとは
やはり一線を画しています。



それが何かというと、“北欧ならではのメロディー”を
自分たちの武器として完璧にコントロールしている点。

これは最近になって気づいたんですけど、このアルバム、
全10曲中5曲、つまり半分が、トラディショナル・ミュージックを
GÅTE流にアレンジしたものなんですよ。

先述の“Sjå Attende”もそうです。



にもかかわらず、そのことについ最近まで気がつかなかった。

即ち、アルバムがそのような構成になっているにもかかわらず
聴いていてまったく違和感が無い。


まぁおれがノルウェーのトラッドの元ネタを知らないとはいえ、
このバンドは非常に秀逸なアレンジ能力をもっていると
言えるのではないでしょうか。



トラッドのアレンジであれオリジナルであれ、
「動」を意識してハード&ヘヴィに仕上げる曲があるかと思えば、
別の曲では徹底してミステリアスかつ幽玄なムードを保つ。

このあたりのダイナミズムを生むセンスが
とても素晴らしいと感じます。


ラストの“Gjendines Bånsull”なんて実にプログレで良いですね。
多少PINK FLOYDの宇宙的な雰囲気を感じさせます。



すでに本国ノルウェーでは大人気、
フェスにも多数出演して欧州では注目株のバンドだそうです。


PVとかライヴの写真を見てもなかなかアグレッシヴな
パフォーマンスをしているようで。

ギター&ベース&ドラムは普通のあんちゃん、って感じですが、

スキンヘッド+タトゥーという出で立ちで微笑を浮かべながら
ヴァイオリンを弾いてる男がアヤしすぎます。
(どうやらヴォーカルの兄らしい)


で、ヴォーカルのルックスは…



すいません、ノーコメントで。

一瞬 ケリー・オズボーン を思い出してしまいました。



まぁルックスはともかく、
現代的な要素を取り入れた新世代プログレ・バンドとして
今後の展開が楽しみですな。


プログレ・ファンのみならず、EVANESCENCE系の音が好きな方、
そして初期メロデス(IN FLAMESの1stとか)が好きな方も
意外といけるのでは?



しかしあれですね。

全部ノルウェー語で書かれてもなにがなんだかさっぱりですな。
歌詞もまったく読めません。



せめて邦題ぐらいつけろよ。

びっぐいんじゃっぱーん

B00004RIVPFour
Fair Warning

曲名リスト
1. Heart on the Run
2. Through the Fire
3. Break Free
4. Forever
5. Tell Me I'm Wrong
6. Dream
7. I Fight
8. Time Will Tell
9. Eyes of Love
10. Find My Way
11. Night Falls
12. Wait
13. Still I Believe
14. For the Young

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どうやら来年に再結成アルバムが出るらしいFAIR WARNING。


92年にデビュー、2000年に解散するまで4枚のアルバムを
残しています。

1st『FAIR WARNING』、2nd『RAINMAKER』、
3rd『GO!』、そしてこの4th『FOUR』。

どれから聴いてもらっても全然かまいません。


どのアルバムにも良い曲が多数入ってるので
今回もどれをとりあげようか迷いました。



結局『FOUR』にしたんですが、理由は単純。

おれが初めて聴いたFAIR WARNINGのアルバムだからです。


当時、ラジオ番組「HEAVY METAL SYNDICATE」で
猛烈にプッシュされていたので発売後即買いにいったんですが、

ほんとに良い内容でしたね、これは。



どの曲にも胸をうつ哀愁のメロディが満載で、
ハード・ロックではあるんですが、非常に叙情的かつ爽快。

ウレ・リトゲン(B)とヘルゲ・エンゲルケ(G)の
作曲能力が素晴らしいのはもちろん、

トミー・ハートの力強く伸びやかなヴォーカルと
ヘルゲの奏でるスカイ・ギターの音色がバンドの要である
ことは間違いないでしょう。




破産王ギター仙人ウリ・ジョン・ロートの愛器として有名な
スカイ・ギターですが、ヘルゲの使っているやつは
そのウリから直々に譲り受けたものだそうです。

(そもそもこのバンドの母体が、ウリの弟ジーノ・ロート率いるZENO)


このギターは高音弦のフレット数がやたら多いんですよ、確か。
それによって通常ではありえないくらいの高音を
出すことが可能らしいんですが、

それがこの爽快さや泣きの感覚を演出するうえで
とっても効果的になっていると思います。

なんか聴いてると空高く突き抜けていくような、そんな感じ。
(だから“スカイ”・ギターなのかな)




そしてさらに、捨て曲が全くないという
驚異のクオリティを兼ね備えております。


捨て曲なしどころか、
全曲シングル・カットしても売れるんじゃないか
ってくらいのキャッチーさ。


事実かなり売れたそうですねこのアルバム。

当時スペースシャワーTVかなんかの洋楽カウントダウンで、
ポップス界の大物たちに混じって『FOUR』が3位ぐらいに
入ってたのを見て、「そんなに売れてんのかこれ」と
びっくりした覚えがあります。




しかしこのバンドが不幸だったのは、
日本でしか売れなかった”という点でしょう。

MR.BIGみたいなもんです。

なんせ本国ドイツにおいてですらほとんど
注目してもらえなかったらしいですから。

これだけのアルバム作っといてその扱いじゃあ
そりゃー萎えますわな。

もともとメンバー同士あんまり仲良くなかったこともあって、
結局内紛のようなかたちで解散してしまいました。




んで5年を経た今、待望の再結成ということで。


問題は“あの時のサウンドで帰ってきてくれるのか”
という点に尽きるんですが、インタビューを読む限りでは

「変な実験とかはしない」
「ファンの求めるサウンドはわかっている」

と発言してるので、まぁ期待が裏切られることはないでしょう。


活動中もまったく音楽性変わんなかったしね。





ZENOやGOTTHARD、HAREM SCAREM、BON JOVIなんかが好きで
「このバンド聴いたことない」って人がいましたら、
ためしに聴いてみてはいかがでしょうか。

JOURNEYやSURVIVOR、BOSTONが好きな人も気に入るはずです。




『FOUR』も良いですが、

普通FAIR WARNINGの名盤と言われてるのは
“Out on the Run”“Long Gone”収録の1stか
“Angels of Heaven”“Save Me”が聴ける3rdです。

そっちを先に聴いたほうがいいのかな?
ただ3rdはボーナス・トラック合わせて17曲もあるんで
お腹いっぱいになっちゃうかもしれない。

2ndは“Burning Heart”だけ突出してる印象があるから
後回しでもいいかも。





おれ自身の好みも当時からだいぶ変わったんで
今ではこの手のバンドがヘヴィ・ローテーションになる
ことはあまりないですが(JOURNEYとかはよく聴く)、

たまーにアルバム通して聴くと
「やっぱいいな~」と思いますね。

枯葉が落ちる庭園

B00027J7OQGarden Shed
England

曲名リスト
1. Midnight Madness
2. All Alone (Introducing)
3. Three Piece Suite
4. Paraffinalea
5. Yellow
6. Poisoned Youth

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バンド名そのものずばり、英国のプログレ・バンドです。


ENGLANDについて語られるとき、必ずと言っていいほど見られるのが

“YES meets GENESIS” という表現。



一聴すると両バンドの影響が明らかにわかります。


キーボードとギターはもろにGENESISですね。

ドラムのフレーズはところどころで『CLOSE TO THE EDGE』の頃の
ビル・ブラッフォードを彷彿とさせます。

Voはピーター・ガブリエル時々ジョン・アンダーソン、
という感じ。

クレジットを見るとこのバンド、メンバー全員がVoをとっていた
ようなんですが、どの曲を誰が担当していたのかはわかりません。

ただこのヴォーカルハーモニーはYES直系…だと思う、たぶん。




というわけで、YESやGENESISが好きな方には当然お薦めなんですが、

ではこのENGLANDが単なるフォロワーかというと、
そうでもないんですねこれが。


音楽性を漠然と表現するなら、
ジャケのアートワークがそのまま音になったかのような、ポップで
ファンタジック、そして幻想的な雰囲気が感じられます。

メロディも非常にしっかりしている。


そしてなによりも、曲がどれも素晴らしい!

ここですよ。
このバンドのすごさは、その作曲能力にあるとおれは思います。


とにかく曲の構成がすごく明快でメリハリがきっちりしてる。
捨て曲は皆無といっていいんじゃないでしょうか。

3曲目の“Three Piece Suite”と6曲目の“Poisoned Youth”、
両方とも10分を超える大作なんですが、退屈なパートが一切無い。


めちゃくちゃ考えて曲作ってるんでしょうね、このバンド。

細かーいところのフレーズもかなり作り込んでるし、
音の選び方にしてもこいつら相当こだわってんな~と感じます。

かといってオーケストラ起用したりすることもなく、
メンバー4人(G,B,Dr,Key)だけで仕上げているんだからすごいね。



『GARDEN SHED』に収録されている曲にはどれも、
変拍子はあれど、難解な印象はほとんどない。

ないんですが、この音・雰囲気をライヴで再現するのは
不可能なんじゃないかと思いますね。

それぐらい完成度が高い。

たぶん本人たちも、ライヴでどうするか、なんてことは
考えてなかったんじゃないかなぁ。


まぁとにかく、このアルバムは理想的シンフォニック系プログレの
一つ、と言い切ってしまいましょう!

特に前述の“Three Piece Suite”“Poisoned Youth”は素晴らしい。

“Three Piece Suite”の泣きのギターなんて最高です。
まんまスティーヴ・ハケットですが。



ちなみにおれは『GARDEN SHED』、半年ぐらい前に
紙ジャケ再発されたものを買ったんですが、それには
7曲目にボーナストラック“Nanagram”が入ってました。

良い曲です。インスト。




個人的には、GENESISよりENGLANDの方が好きかもしれない。

GENESISは曲によっては「なんかかったるい」と思っちゃうもんで。
ダメダメプログレッシャーですいません。


ただこのENGLAND、問題点が一つ。

アルバムこれ一枚しか出してないんですよね…。



『GARDEN SHED』が出たのが77年。

70年代後半から80年代初頭にかけての時代というのは、
英国プログレにとってまさに右肩下がりの時期です。

なんせ当時はパンク・ロックの時代ですから。

音楽的にパンクと対極の位置にあると言ってもいい
プログレは、片隅に追いやられつつありました。

ENGLANDもそんなバンド群の一つだったんじゃないかと思います。



もったいないですなぁ。
才能があっても作品が全く売れない。
そしてレーベルからクビになる。

この時代、そういう「名盤を一、二枚作って消滅」系の
バンドが異様に多いんですよね。



ほんと奥が深い。




深すぎて金が足りねぇんだよ!

って話なんですけどね。

うーん


風邪ひくたびに片耳の聞こえが急激に悪くなる。





どうしたもんかね。





ストレスたまりまくりすてぃー。












手術はもうしたくないな…

メンツ的には第3期が最強

B00005A0KDIn Concert
Deep Purple

曲名リスト
1. Speed King
2. Child in Time
3. Wring That Neck
4. Mandrake Root

1. Highway Star
2. Strange Kind of Woman
3. Maybe I'm a Leo
4. Never Before
5. Lazy
6. Space Truckin'
7. Smoke on the Water
8. Lucille

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DEEP PURPLEの名ライヴ盤といえば、72年の日本公演を
収録した『MADE IN JAPAN』だというのが定説です。

いろんな雑誌やらサイトやらを見ても必ず、
「深紫ならこれを聴け!」って書かれていますよね。



確かにあれはすごい。

バンドとして一番脂がのってる時期の演奏だし、
臨場感抜群、音質も最高。

選曲も当時のおいしいとこは押さえてあって、
DEEP PURPLE入門篇としても最適。

それこそ“一家に一枚”クラスの作品であることは
間違いありません。





んで、


そのことを踏まえたうえで、あえて今日は、
この『IN CONCERT』をプッシュしてみたいと思います。

『IN CONCERT』はイギリスBBC放送の人気番組
「BBC IN CONCERT」でのライヴを収めたもので、
一枚目には70年の演奏、二枚目には72年の演奏を収録。


とにかくこのアルバムは一枚目がすごい!
なにがすごいって、そのテンションの高さ。これに尽きます。



前述の『MADE IN JAPAN』、個人的にはそんなに好きって
わけでもないんですよ。

悪くないんだけど、なんか無難すぎるっていうか。
第2期として円熟しきった頃の演奏なんで、
聴いててあんまりエキサイトしないんですよね。
(昔さんざん聴いた、ってのもあるんだろうけど)



でも『IN CONCERT』一枚目、70年の演奏は違います。
若さにまかせた荒っぽくて暴力的なライヴがここでは聴けます。


“Speed King ”“Child in Time”ももちろん強烈ですが、
3曲目の“Wring That Neck”がもう半端じゃない。

すんごいっすよ、これ。
インスト曲なんですが、約19分間インプロの応酬。

DEEP PURPLEのライヴの聴きどころの一つは
リッチー・ブラックモア(G)とジョン・ロード(Key)の
掛け合いにあるわけですが、ここでの二人はまさに野獣。

特にブラックモアは鬼神のごとく弾きまくり。
この人のベストプレイはこの曲だ!
と思わず断言したくなっちゃいますね。


前年にイアン・ギラン(Vo)とロジャー・グローヴァー(B)が加入、「やっと本格的なハード・ロックができる!」と思ったのかどうか、
「おれが一番目立ってやるぜ」という“前へ前へ精神”が
メンバー全員から感じられます。


う~ん、しかし凄い曲だなぁ。


これを書いている間もずっと流してるんですが、
聴くたびに気分が高揚しますぜ、旦那。
B級のハードコアなんかよりもよっぽど暴力的で破壊的っすよ。

これぞハード・ロックの醍醐味!



てなわけで、この『IN CONCERT』(の一枚目)、
個人的に大プッシュさせていただきます。

二枚組ということで少々お値段張りますが、
二枚目では『MADE IN JAPAN』と同じ72年のライヴが聴けるし、
そう考えるとお得!

あ、もちろん二枚目も最高ですよ。





とまぁいろいろ書いてきましたけど、
おれが一番言いたいのは、

「深紫はライヴ盤を聴け!」

ってことですかね。


スタジオアルバムを聴いてみて、
「なんだ、大物って言われてるけどこんなもんか」
という感想をもった人は意外と多いんじゃないかと思うんですよ。

そういう方にはぜひライヴ盤を聴いていただきたい。


第2期のライヴならこの『IN CONCERT』と『MADE IN JAPAN』、


ギランとロジャーが辞めて
デイヴィッド・カヴァデール(Vo)とグレン・ヒューズ(B,Vo)が
加入した第3期のライヴなら、
『CALIFORNIA JAM 1974』『MK Ⅲ THE FINAL CONCERTS』
をおすすめしておきます。

前者は同内容のDVDも発売されており、
有名なブラックモアのギター破壊&カメラ破壊&アンプ爆破
の様子が映像で確認できるのでDVDを買ったほうがいいかも。

後者はブラックモア在籍時最後のライヴを収めたもので、
割と演奏は荒い(部分部分ひどい)んですが
“Highway Star”で壮絶なギターソロが聴けるのでおすすめ。




DEEP PURPLEに限らず、LED ZEPPELIN、BLACK SABBATH、
その他70年代のバンドの多くは「ライヴこそが真骨頂」
だとおれは思います。

テンションの高さがスタジオ盤とは比べものにならないし、
なんせ当時の人たちは、今のバンドにはない
“ヤバい魅力”を備えてるから…。



   つくづくいい時代だ。

“コーマス”って響きがなんかやらしいよね

B0002VKPUMFirst Utterance
Comus

Album Tracks
1. Diana
2. Herald
3. Drip Drip
4. Song to Comus
5. The Bite
6. Bitten
7. The Prisoner

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まさか最初に紹介するプログレがCOMUSになろうとは…。
おれも相当病んでますな。



さて、そのCOMUS。プログレ内のサブジャンルで言えば
「フォーク系」に分類されるバンドです。

(“コーマス”とはギリシャ神話に出てくる飲酒宴楽を司る神)



「なんだ、ロックじゃねぇのかよ」となめてはいけません。

確かに音的には全くヘヴィじゃない。

しかしながら、“フォーク”という言葉から連想される
ほんわかした雰囲気とは全く無縁の世界が、
ここでは展開されていきます。



とりあえずメンバーを列挙してみましょう。

ロジャー・ウートン(Lead Vocals, Acoustic Guitars)
ボビー・ワトソン(Vocals, Percussion)
グレン・ゴーリング(Guitars, Vocals, Percussion)
アンディ・ヘラビィ(Bass, Vocals)
コリン・ピアーソン(Violin, Viola)
ロブ・ヤング(Flute, Oboe, Percussion)



はい、もう編成からして危険な香りがしますね。

パーカッションが3人。



SLIPKNOTかよ!




さらにこの人たち、音楽のみならず“総合的芸術活動”をする
輩だったそうで、クレジットを見ると、
この異様なジャケはメンバーのロジャーさんの手によるものだと
記載されていました。

紙ジャケの内側にも狂ってるとしか思えないイラストが
あるんですが、これもメンバーのグレンさんが描いたそうです。
お見せできないのが残念。




話を肝心の音楽に戻しましょう。

ここまでの流れからして推察できるかと思いますが、
収録されている曲はどれも「頭おかしい」の一言に尽きます。


前述したように、ヘヴィな音ではありません。
超絶技巧を駆使したテクニカルなことをやっているわけでもない。

このバンドがすごいのは、精神的にぐさっとくるような
“鬱のオーラ”を惜しげもなく撒き散らしている点にあります。



古今東西を問わず、キワモノ的なキャラ作りをしてるバンドって
たくさんいますよね。

しかしこいつらはホンモノです。
完全にヤバい世界にいっちゃってます。
きっとスタジオの片隅には化学物質が沢山おいてあったんでしょう。




まず1曲目の“Diana”のイントロからして、
闇の雰囲気が漂ってきますね。
どこか薄暗い森の奥で狂宴がおこなわれている様子が想像されます。


ハイライトは間違いなく3曲目の“Drip Drip”。


キャラ立ちすぎの男女ヴォーカルによるがなり声。

“流麗”という表現からは程遠い弦楽器隊。

嵐のような怒涛のフレーズがあったかと思うと、
次の瞬間唐突に訪れる静寂。


この曲は11分近くあるんですが、そんな長さを全く感じさせません。
聴くたびに音世界に引き込まれていくかのような、
すさまじく緊張感溢れる音楽。



このアルバムを初めて耳にしたとき、
久々に、音楽を聴いていて恐怖を覚えました。
EMPEROR以来です。


『FIRST UTTERANCE』は英国プログレの暗黒面を代表する名盤として
語り継がれているらしいですが、それも納得。


さすが、

“狂気のアコースティック集団”

との異名をとるバンドだけあります。


異端中の異端であり、その孤高度はもしかしたら
初期BLACK SABBATHを凌ぐかも。



万人向けの音楽では決してないし、
個人的にもこんなアルバムを毎日聴こうとは全く思いませんが、

カルト的なバンドが好きな方、
「とにかく今までに聴いたことのない類の音楽を聴いてみたい!」
って方はぜひお試しあれ。






COMUSは71年に本作を発表した後、ロジャー・ボビー・アンディの
3人を残してメンバー交代、HENRY COWやGONGのヘルプを得て
74年に2nd『TO KEEP FROM CRYING』を発表。

その後の消息はよくわかっていないとか。

すっげー気になる。


2ndはまだ未聴なので機会があればぜひ手に入れたいと思います。

ジェイクさん、今なにやってんすか?

B00005K9VMBadlands
Badlands

曲名リスト
1. High Wire
2. Dreams in the Dark
3. Jade's Song
4. Winter's Call
5. Dancing on the Edge
6. Streets Cry Freedom
7. Hard Driver
8. Rumblin' Train
9. Devil's Stomp
10. Seasons
11. Ball & Chain

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『ARTIST A to Z』、第2回はBADLANDSです。

89年発表のデビューアルバム。
ジャケを見てもらえばわかるように、なかなか豪華な布陣ですね。

ベーシスト以外は。



ギターにはジェイク・E・リー。
ランディ・ローズの後釜としてOZZY OSBOURNE BANDに加入、
『BARK AT THE MOON』『THE ULTIMATE SIN』の2枚を残した人です。

ヴォーカルはBLACK SABBATHに一瞬だけいた故レイ・ギラン。
『THE ETERNAL IDOL』録音途中で解雇されちゃいました。

ドラムには元LITA FORD BAND~BLACK SABBATH~GARY MOORE BANDの
エリック・シンガー。
BADLANDS脱退後は、ALICE COOPER BANDを経てKISSに加入、
合間にBRIAN MAY BANDやESPをやったりしつつも、
基本的には現在に至るまで、ジーン・シモンズとポール・スタンレーにとっての便利屋となってます。
ちなみにこの人、歌がかなりうまい。

そしてベースに、ジェイクの旧友であるグレッグ・チェイソン。



いや~まさにスーパーグループ。

ベーシスト以外は。



実力派が揃ってるだけあって、アルバムの内容もかなり良いです。
一言であらわすなら、ややブルージーなハード・ロックってとこ
でしょうが、このバンドの要はなんといってもレイ・ギラン。


たとえるならトニー・マーティン(BLACK SABBATH)を
アメリカンにした感じ。
アイオミ先生が試してみたのもうなずける歌唱力です。

そしてレイの熱っぽくも渋いヴォーカルに呼応するがごとく、
ジェイクも存在感ばりばりのギタープレイを聴かせてくれます。

オジーのアルバムで聴ける、フラッシーで派手なプレイも
随所で炸裂してますが、当時よりも粘っこいギターというか、
そういう泥臭さがVoと非常にマッチしているように思えます。


これを聴いて、LED ZEPPELIN的なサウンドだと
とらえる人もいるでしょう。
個人的には、BADLANDSのキャッチーな音像とZEPとは
だいぶ距離があるように感じますが、そういったZEPに代表される
70年代ハード・ロックが好きな方にはぜひ聴いてほしいですね。


難を言うとすれば、これぞ!という決め曲に欠けることかな。
強いて言うなら“Dreams in the Dark”“Hard Driver”あたりは
それに当たりますが、確かにやや地味な印象はぬぐえないかも。


ただ、逆に言うと捨て曲らしい捨て曲がないのも事実で、
どれも非常に質が高いので安心して聴けます。

アメリカンでわかりやすいしね。

VAN HALENやPRIDE & GLORY、『SLIDE IT IN』の頃のWHITESNAKE
なんかが好きな方は結構いけると思います。

上手いギターと上手いヴォーカルがいるハード・ロックが聴きたい!
って人はぜひ。



バンドはこのアルバム発表後エリック・シンガーが脱退、
後任にRACER Xのジェフ・マーティンを入れて
2nd『VOODOO HIGHWAY』を出しました。

6年ほど前には、それまでお蔵入りになっていた
3rdアルバム『DUSK』が発売されたそうです。



しかし最近はこういう路線のバンド、少ないよね。
70年代的なものをやりつつもキャッチー、みたいなバンド。

えいあいあーーる!!

B000001FFRSpreading the Disease
Anthrax

曲名リスト
1. A.I.R.
2. Lone Justice
3. Madhouse
4. S.S.C./Stand or Fall
5. Enemy
6. Aftershock
7. Armed and Dangerous
8. Medusa
9. Gung-Ho

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というわけで、トップバッターはANTHRAXです。

ご存知スラッシュ四天王の一角を占めるベテランバンドですが、
ぶっちゃけ実質的な人気からいえば他の3バンドに遠く及ばない、
つーかヘタしたらTESTAMENTあたりのほうが人気あるんじゃねえの?

ぐらいの立ち位置にいるバンドではないでしょうか。


「ああ、ANTHRAXね。知ってる知ってる。聴いたことないけど」
きっと今日もどこかでこんな会話が交わされていることでしょう。

かわいそうなANTHRAX。
“知名度と売上が比例しないバンドランキング”があれば
必ず上位につけるはずです。



人気がない原因は確かにあります。

METALLICAのような威厳もなければSLAYERの孤高性もない、
そしてデイヴ・ムステインのようなカリスマ的存在もいない。

『MASTER OF PUPPETS』『REIGN IN BLOOD』的な歴史を変えたアルバムを出したわけでもない。

90年代以降は正直迷走気味。


四天王の中で、ファンの目線に最も近い存在であり続けたANTHRAXは、その親しみやすさを強力な個性/体質とする一方で
それゆえに決して大物になることのできないバンドである。

世間の評価はこんなとこだと思います。




だがしかし!おれは声を大にして言いたい!

みんな!ANTHRAX聴いてみろって!

知名度ではひけをとるものの、
音楽的にはスラッシュ・メタルの最高峰にいるバンドですよ。

特にジョーイ・ベラドナがいる初期のカッコよさは尋常じゃない。
この人の歌唱はもっと評価されるべきだと思いますね。

個人的には後期ANTHRAXで歌ってるジョン・ブッシュも大好きだし、
この人もまためちゃくちゃ巧い人です。
ジョンが初期の曲を歌ってもなんら違和感ない。
(それは『THE GREATER OF TWO EVILS』を聴けば分かる)

でも2nd『SPREADING THE DISEASE』での“Lone Justice”や“Medusa”なんかは、ベラドナが歌ったからこそ名曲になったんじゃないかなぁ。他の曲はもちろん。


あとベース弾きのはしくれとしては、
フランク・ベロにも注目したいですね。
ANTHRAXのリズム隊は(含スコット・イアン)全員鬼ですが、
フランクはタイトなリフを弾きつつもその合間合間に
すごく印象的なフレーズを入れてくるんですよ。
それが最高にカッコいい。

ライヴでもスティーヴ・ハリス(IRON MAIDEN)並に暴れまくる人
なので、機会があればぜひ映像を見て欲しいと思います。
いつ見ても惚れる。



音楽的に言うなら、ANTHRAXは四天王の中で一番とっつきやすい
存在だと思ってます。
「激しすぎるのは苦手」って人でも結構いけるのではないかと。

特に普段MAIDENやJUDAS PRIESTを聴いてる人には自信を持って
おすすめしたい。

最初に聴くならこの2ndと併せて3rd『AMONG THE LIVING』をぜひ!
後者にはウルトラ名曲“Caught in a Mosh”が入ってます。



そして今月末に発売される当時のメンツでの再結成DVDが超楽しみ!

まぁ再結成の経緯に関しては賛否両論あるみたいだし、
おれもあのハゲスコット・イアンが何を考えているのか
よくわからんですが、とりあえずはこのメンバーで来日してくれれば
それで文句なし!

さっさと来やがれ!

あと昔のライヴ映像をDVD再発しなさい!

うわー

ノリ一発で作ってしまったぜ。やっていけるのかおれは。


ま、だらだら日記書くだけってのもアレなんで、
いろいろ考えました。5分ほど。

その結果、このブログのメイン企画が決定!

題しまして!




『ARTIST A to Z』!!



わたくしの好きなアルバムをバンドごとにA to Z形式で、
独断と偏見に満ちあふれた解説にのせてやや強引に紹介するという
非常にありきたりで素晴らしい企画です!


ハード・ロック/メタル/プログレ 関連を主として、
有名なアルバムばかりではなく


あまり知られていないバンド

世間の評価はあまり高くないアルバム

おそらく全く売れていないアルバム


をがんがん紹介していきたいですな。



んで合間に日記やらを書いてみたりなんかしてね。
いろいろ探りながら続けてみようかなと思っとります。


とりあえずの目標はA to Zを完成させること!


がんばります。





「Z」までいったらどうすんだろうね。







……一ヶ月で閉鎖?