振り返ればやつがいる

2005年に出た新譜のランキング。

新譜っていっても今年はほとんどプログレに費やしたんで
そんなに買ってないんだよなぁ…と思いつつ数えてみたら
20枚強。意外とあった。

そんなかからベスト15を選んでみました!
10枚に絞るのがめんどくさかったんでね。


1.DEMONS / SPIRITUAL BEGGARS
2.ALIVE 2 (CD+DVD) / ANTHRAX
3.OCTAVARIUM / DREAM THEATER
4.LIVE DISCHARGE (DVD) / DESTRUCTION
5.GHOST REVERIES / OPETH

6.ENEMY OF GOD / KREATOR
7.TYRANNY OF SOULS / BRUCE DICKINSON
8.15 / BUCKCHERRY
9.SHOVEL HEADED KILL MACHINE / EXODUS
10.AERIAL / KATE BUSH

11.FRANCES THE MUTE / THE MARS VOLTA
12.ISELILJA / GÅTE
13.DOOMSDAY MACHINE / ARCH ENEMY
14.THE FUNERAL ALBUM / SENTENCED
15.WOLF'S RETURN / GRAND MAGUS

次点にLANA LANE『LADY MACBETH』と
JUDAS PRIEST『ANGEL OF RETRIBUTION』。


1位は文句なしにこれですねー。
個人的に『MANTRA Ⅲ』以降は全て好きですが
今回も素晴らしかった。理想のハード・ロックです。
シャーリー・ダンジェロいいベース弾いてるし。
DVD『LIVE FIRE!』も良かった。

2位はね…まぁ再結成ライヴをこんな上位にもってくるのは
自分でもどうかと思うけどカッコいいからしょうがない!
全盛期をリアルタイムで経験していない人間に対して
「懐古趣味だ」という批判は通用しないのです!
実際問題今年いちばん熱くなった作品だしね。
ここ1ヶ月は毎日のように聴いてます。
さっさと来日しなさい!

3位の夢劇場はなんかあまり評判良くないみたいだけど
おれは好きだなぁ。タイトル曲は名曲ですよ。
前作みたいなヘヴィリフ満載超絶技巧炸裂路線はもういいから
この王道プログレ・ハード路線でこの先ずっといって欲しい。

4位は反則気味ですがこのDVD。
「THRASH DOMINATION 05」は本当に行って良かった。
あのカッコよさは尋常じゃないね。サインももらえたし。
DVD観るとシュミーアのベーシストとしての力量もよく分かります。
ドイツのメタル・ゴッドはシュミーア様に決定!

5位のOPETHは良い。非常に良い。プログレに加えて
70年代ハードの闇の部分(ATOMIC ROOSTERとか)の要素を現代仕様で
やってる感じがしましたね。素晴らしい。声も良い。
全作そろえなきゃ。

6位KREATORもやっぱり「THRASH DOMINATION 05」がすごかった。
トップバッターであんだけすさまじいライヴやられたらね。
惚れますよね。
TESTAMENTもあれぐらいびしっとしたライヴをやって欲しかった…。
メロデス聴く前にKREATORを聴きましょう皆さん。

7位はブルースのソロ。ヴォーカル最強なのは言うまでもないですが
ロイ・Zのギターが良い。
TRIBE OF GYPSIESはもうやらないんでしょうか。
ギタリストとしてもがんがん活動してくださいという願望も込めて。

8位BUCKCHERRY。とにかくライヴが素晴らしかった!
正直今まではそれほどファンではなかったんだけど
生で観てあまりのカッコよさに衝撃を受けました。
アルバムもタイトにまとまってて力作だと思います。

9位はまだ買ってそんなに間がないのでこの順位。
内容的には当然最高です。ゲイリー・ホルト=神。
ライヴも楽しみですね!

10位はポップスですが個人的に好きなアーティストなのです。
12年ぶりの新作だけあってさすがに内容は素晴らしい。
初期の作品に匹敵するクオリティではないかと。
独特な空気というか、この人ならではの世界がありますよね。
ある種PINK FLOYDに通じるとおれは思っているのですが。

11位以降は順不同。ARCH ENEMYもなかなか良かったと思います。
おれも一番好きなのは『BURNING BRIDGES』あたりの時期ですが
6作目でこんだけのアルバム作るのはね、やっぱすごいですよ。
IN FLAMESとかSOILWORKの今のていたらくを見るとなおさらそう思う。


てな感じですか。
今年はほんとにほぼ7割をプログレにつぎ込んだ気がするので
まだ聴いてない新譜がいっぱい。

DESTRUCTIONの新作もANNIHILATORもTERROR 2000もMESHUGGAHも
CHILDREN OF BODOMもNAPALM DEATHもNILEもROADRUNNNER UNITEDも
CANDLEMASSもC.O.C.もIRON MAIDENとANEKDOTENのライヴ盤も
WETTON/DOWNESもHARDCORE SUPERSTARもTHE DARKNESSも
JOURNEYもCREAMもQUEENも未聴。

あかんあかん。時代に乗り遅れないようにしなければ。

「昔の名盤は買う」 「新譜もチェックする」
「両方」やらなくっちゃあならないってのが
「若造」のつらいところだな…。


ライヴはけっこう行ったなぁ。
VELVET REVOLVER、MEGADETH、JUDAS PRIEST、
DIO with SPIRITUAL BEGGARS、LANA LANE、THRASH DOMINATION 05、
そしてMÖTLEY CRÜE with BUCKCHERRY (×3)。

そうそう、MR. JIMMY(日本のZEP完コピバンド)も観たっけね。

やっぱりMÖTLEY CRÜEを観たことがおれにとって最重要事件でしたが
どのライヴも良かったです。THRASH DOMINATION 05は特に。

いやーほんと観れるうちに観といた方がいいですよ。
いつ解散しちゃうかわかんないし。ロックは生が一番!
来年も積極的にライヴ行きたいと思ってます。
とりあえずDREAM THEATERですね。EXODUSも行きますよ。

あと来年はプログレのライヴを観ておきたい。未体験なんで。
いまさらながらMAGMAをパスしたことが悔やまれる…。
PFMはおそらく行くと思います。YES来ねぇかな。



というわけで2005年をいろいろと振り返ってみました。
忙しかったけど割と充実した一年だったような気がしなくもない。


来年も皆様どうぞよろしく!

歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音

CityCity
Strapping Young Lad

曲名リスト
1. Velvet Kevorkian
2. All Hail the New Flesh
3. Oh My Fucking God
4. Detox
5. Home Nucleonics
6. AAA
7. Underneath the Waves
8. Room 429
9. Spirituality
10. Centipede

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


世の中には「こいつの頭の中はいったいどうなってんだ」と
思わせるアーティストが多々いますよね。

要するに変態天才と呼ばれる人たちです。


プログレの世界になるとそういうヤバい輩ばかりなので
この際置いておくとして、

メタルというジャンルに絞って考えても
イっちゃってる人が何人かいます。


この世界、“天才”というより“秀才”(オタク)の方が似合う
ミュージシャンが多いかとは思いますが、
(DREAM THEATERとかマイケル・アモットが分かりやすい例)

そんな中にあって“天才”っぷりを強く感じさせる筆頭であるのが
このデヴィン・タウンゼンドではないでしょうか。


この人はなんかいろんな名義のバンドをやっているので
プロジェクトがいくつあるのかよくわからないんですけど、

その中でも一番有名なのが
STRAPPING YOUNG LAD(以下S.Y.L.)だと思われます。

『CITY』は2ndアルバム。


一応インダストリアル・メタルって言うんでしょうかこれ。
とにかく爆音、爆音、爆音に次ぐ爆音。

その辺のデスとかグラインド・コアとは比較にならないほど
すさまじくうるさいアルバムです。

デヴィンの音楽はよく「音の洪水」と表現されますが、
まさにその通り。
どうやってミキシングしているのかさっぱりな感じ。

SEとかも入りまくりで音の隙間がまったく無いので、
一聴しただけでは何がなんだか、という人も多いでしょう。


でもよーく聴くと意外と整合性があるんですよね。
ていうか要であるリフがちゃんと核の部分にあって
はっきり聴こえるので、メタルとして純粋にカッコいい。


そしてそんな重ねまくりの轟音の中にあって、
ヴォーカルが全然埋もれてないのがすごい。

いや埋もれてないどころじゃないっすね。
突き抜けてくる感じというか。


うぎゃああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
というスクリームもめっちゃカッコいいですが

それだけじゃなくてヴォーカルのメロディラインが
すごくキャッチーなのも面白い。
徹底してヘヴィなバックとの対比が魅力的です。

キャッチーでメロディアスといっても
最近のニュースクール勢のクリーンヴォーカルなんかとは
質の高さが全然違う。

なんちゅー強靭な喉をしているんでしょうかねこの人は。
さすがヴァイが見出した男。



あとやっぱりジーン・ホグラン(Dr)がすごい。

しんやくんも書いてましたが、バスドラがアホです。ほんとアホ。
もうわけがわからない。マシーンです。


エクストリーム界隈のドラマーはバケモノだらけですが、
ホグランの人間じゃない度は群を抜いているんじゃなかろうかと。

DARK ANGELとかDEATHあたりからすでにすごいですけど
まーしかし壮絶ですS.Y.L.でのプレイは。



激速で圧倒的な音圧は聴いていて疲れることこの上ないですが
なぜかこういうのはクセになる。
無性にこればかり聴きたくなる時がありますねおれは。

特に“All Hail the New Flesh” “Detox”
“Underneath the Waves”あたりのスラッシーなリフが
超絶にカッコいい。



爆音・轟音が好きな人は必聴。

MESHUGGAHやSYSTEM OF A DOWNなんかの怒涛のサウンドが好きで
これを聴いていないって人は人生損してる、

と言っておきましょう。

至高のクリスタル・ヴォイス

Ashes Are BurningAshes Are Burning
Renaissance

曲名リスト
1. Can You Understand
2. Let It Grow
3. On the Frontier
4. Carpet of the Sun
5. At the Harbour
6. Ashes Are Burning
7. At the Harbour (Short Version)

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


「R」。やっとこの項がやってきたぜ。

…そう、当ブログはこのバンドを紹介するために
つくったと言っても過言ではないのです!
(RUSHとこれとでかなり迷ったのは秘密♪)


RENAISSANCEは英国を代表する
名プログレッシヴ・ロック・バンドです。
メンバーは以下の通り。

アニー・ハズラム(Vo)
ジョン・タウト(Key)
ジョン・キャンプ(B)
テレンス・サリヴァン(Dr)
マイケル・ダンフォード(Acoustic Guitar)


このバンドでちょっとややこしいのは、上記とは全く異なる編成の
“オリジナルRENAISSANCE”が存在している点ですかね。

もともとRENAISSANCEというバンドは、THE YARDBIRDSを脱退した
キース・レルフとジム・マッカーティーが結成したバンドで
ありまして、キースの妹ジェーンのヴォーカルをフィーチュアして
69年にデビュー、2枚のアルバムを残しています。
そこでいったん解散。

バンドメンバーが全員入れ替わり72年に新生RENAISSANCEとして
新たにデビューしたのが、このアニーを中心とする編成なのです。


オリジナルRENAISSANCEについては
正直言ってアニー期RENAISSANCEに比べると
遥かにレベルが劣っていると思いますし、

商業的見地から言ってもこのバンドは
アニー時代に大きな成功を収めたので、

通常“RENAISSANCE”と言及されるときはたいていが
アニー期RENAISSANCEのことを指しており、
またそれで何の問題もないと思います。



さて本題。

RENAISSANCEは一言で言うなら
クラシックとトラッド・フォークの要素を取り入れた
シンフォニックな音楽を展開するバンド。

“プログレ”とはいっても、その単語が与える
小難しい印象とはまったくもって無縁です。


メンバー編成を見てもらえばわかるように、
このバンドにはエレキ・ギター奏者がいません。

さらにキーボードのジョン・タウトも、メインに使うのは
メロトロンやシンセサイザーではなくアコースティック・ピアノ。

エレクトリック要素を極力使わずに、代わりに
オーケストラや合唱団を導入することによって
スケールの大きい音楽を演出しています。


もうね、主観ばりばりで断言させてもらいますが、
このバンドを超える「美」は存在しない!

その「美」を構築している最大の存在が
ヴォーカルのアニー・ハズラム。

5オクターブの声域を駆使して伸びやかに歌い上げるのですが、
その透き通るような歌声は素晴らしすぎます。本当に。

ロックというフィールドにおいてこの人を超える
美声の持ち主はいないんじゃないでしょうかね。
完璧すぎます。

“歌姫”なる表現が真に似合うのはアニー・ハズラムでしょう。

歌唱力と表現力が段違いにすさまじいだけではなく、
この人のヴォーカルは非常に高貴な雰囲気を持っています。

とても温かみがあって親しみやすい一方で
優雅で気高い印象を与える。


これはそのままRENAISSANCEの音楽性に当てはまります。

万人の琴線に触れるであろう素晴らしい旋律を奏でつつ、
劇的な楽曲構成によって壮大で華麗なサウンドを創り上げる。



そんなRENAISSANCEの美の極致とも言えるのが、
アニー期としての2枚目、73年の『ASHES ARE BURNING』。

間違いなくこれは名盤です。プログレの名盤であるだけでなく
ロック史上に残る奇跡の傑作。だとおれは思う。


1曲目の“Can You Understand”、
これのイントロのピアノからして鳥肌立ちまくりですね。
いきなりこんなメロディをもってくるのは反則。
もちろんアニーさんの歌唱も素晴らしい。

甘美な“Let It Grow”、牧歌的な“On the Frontier”と続き、
4曲目の“Carpet of the Sun”。

これの歌い出し、
「Come along with me, down into the world of seeing~」
の部分の歌い回しが実にいいんですよ。

いやもうこれは伝えようがなくて
聴いていただくのが一番なんですけど、
あの美しい声で中音域のメロディを
独特のヴォーカル・ラインに乗せて歌われるのはたまらんのです。

やっぱり書いてもよくわかんないね。聴いてください。


で、ここまででも十分名盤なのに
ラスト2曲がRENAISSANCEの全楽曲の中でもベスト5に入るであろう
名曲中の名曲なので、そりゃあ感動するなって方が無理。


“At the Harbour”の叙情的でもの悲しい雰囲気、
まったく毛色は違いますがKING CRIMSONの“Epitaph”あたりに
通じる悲哀を感じます。

この曲もイントロのピアノがすんばらしいんですが、
なぜかそこがばっさり削除されたヴァージョンがあって
それのみが収録されているCDがあるらしいので注意してください。

なお紙ジャケはきちんとイントロありで収録、
イントロ無しヴァージョンはボーナストラックになってました。


そしてラストのタイトル曲“Ashes Are Burning”。

おれはRENAISSANCEの曲はほとんど大好きですが
その中でもこれが不動の1位ですね。

とにかくこの劇的さは素晴らしい。

ピアノとアコギをバックに切々と歌い上げるアニーさん。
2番を終えて「La la la la la la …」と歌う部分は神ですな。
この世のものとは思えん。

そしてベースの下降フレーズで一転、ハードに曲が進みます。。
インスト陣による展開を経てアニー独唱のエピローグ。

ゲストであるアンディ・パウエル(WISHBONE ASH)の
壮絶な泣きのギターで締め。


11分25秒のドラマですよ。美、ここに極まれり。

この曲をいつかバンドで演奏するのがおれの夢です。



アニーさんがあまりにもすごいので影に隠れがちなんですが、
他の演奏陣ももちろん一流ぞろい。

特にジョン・キャンプのベースが個人的に大好き。

このバンドは楽器編成の特性上ベースの音が非常に目立つんですが、
キャンプのベースライン自体が割と派手というか、カッコいい。

「このフレーズ練習してぇ!」と思わせてくれるベースライン。
メロディアスでセンスがいいだけでなく、
グリッサンドを多用することもあってすごくワイルドな感じです。


“Ashes Are Burning”という曲はライヴにおいては
約25分ほどのヴァージョンになっているんですが、
中間部で必ずキャンプのベース・ソロがあります。

これがいいんですよ~。
約6分間ソロやるんですけど、全然退屈じゃない。
ソロという形態の中においても起承転結をつけてるのがすごい。
抜群にセンスが良いですね。
おれはこういうベーシストが好きです。

興味ある方は
ライヴ盤『LIVE AT CARNEGIE HALL』を聴いてみてください。


それにしてもこのベースのブリブリ加減は
どことなくクリス・スクワイアに通じるものが…

…と思っていたら、アニーさんがインタビューで
「キャンプはYESの大ファンなのよ」と証言している記事を発見。
やっぱり。



アニー期RENAISSANCEとしての1枚目『PROLOGUE』(73年)から
78年の『A SONG FOR ALL SEASONS』あたりまではどれも
名作・佳作ばかりなのでどれを聴いても外れはないと思いますが、

やはり最初にこの偉大なる名盤『ASHES ARE BURNING』を
聴いていただきたい。

また77年の『NOVELLA』も、この『ASHES ARE BURNING』に匹敵する
感動をもたらしてくれる名盤です。
特に1曲目の“Can You Hear Me?”はおそるべき名曲。


最初に買うならこの2枚でしょう。

先述したライヴ盤『LIVE AT CARNEGIE HALL』(76年)も、
それまでの代表曲が満載されてますし
アニーさんのライヴでの驚異の歌唱力が堪能できるので
これを入門にしてもいいかもしれないっすね。


プログレファンのみならず、全人類におすすめしたいバンド!

更新おそくてごめんなさいね

B0000C16S5Hooray! It's a Deathtrip
The Quill

曲名リスト
1. Spinning Around
2. Nothing Ever Changes
3. Come What May
4. Too Close to the Sun
5. Handful of Flies
6. American Powder
7. Hammerhead
8. Giver
9. Man Posed
10. Because I'm God
11. Control

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


スウェーデンのバンド、THE QUILL。
これまで紹介してきた中で一番マイナーかもしれない。


SPIRITUAL BEGGARSの5th『ON FIRE』でベース弾いてた
ロジャー・ニルソンが在籍していたバンドです。
(すでにロジャーはこのバンドも脱退しているようですが)



90年代から活動しており、
この『HOORAY! IT'S A DEATHTRIP』が4枚目(2003年)。

音楽的にはグルーヴィーな70年代風ハード・ロックです。


なんかいろいろ見てるとドゥームやらストーナーやらの
カテゴリーに分類されているようですが、

個人的には「う~ん…そうかあ?」って感じ。



そもそも“ドゥーム”の定義がよくわかんないんですよねおれは。


まぁ初期BLACK SABBATH直系の陰鬱でヘヴィなリフ主体の
バンドをそう呼ぶんでしょうけど、

別に“チューニング落とした70年代ハード・ロック”でいいじゃん、
と思ってしまう。

有名どころしか聴いたことないので
あまり偉そうなこと言えないんですが。

メタルを通過しているか否かが重要なのかな? よくわかんねぇや。
誰か教えてください。



それでTHE QUILLに話を戻しますが、
おれはこのバンドは単にカッコいいハード・ロックだと思う。


とにかくヴォーカルがめっちゃくちゃ巧いんですよこのバンド。

力強くて艶があって熱い。

SOUNDGARDEN~AUDIOSLAVEのクリス・コーネルとか
BADLANDSのレイ・ギランを彷彿とさせますね。

いや、ていうかヴォーカルのマグナスさん、
なんでこんなに無名なんですか?

こんだけ実力あれば世界レベルで注目されても
おかしくないと思うんだけど。


バンド自体も然り。
グルーヴ主体の音楽の上に巧いヴォーカルが乗る、という点で
それこそAUDIOSLAVEなんかに近いものがあります。


この類のバンドはアルバム全編にわたって
ミドルテンポのグルーヴィーな曲をやってしまうと
かなり退屈な印象を与えかねないんですが、

THE QUILLはヴォーカルが圧倒的に巧いので
各楽曲に表情が出てメリハリが割とついているように感じます。


“Spinning Around”や“Nothing Ever Changes”、
“American Powder”あたりは聴いててほれぼれしますね。

ライヴ観てみたいなあ。
いやしかし本当に巧い。


個人的にはドラムもけっこう好きだったり。

CATHEDRALとかSPIRITUAL BEGGARSなんかを聴いてても思うんだけど、
こういう70年代直系の音楽をやってるバンドって
ドラムがカッコいいですよね。

聴いててとても気持ちいい。

スラッシュやらブラックメタルの激速なカッコよさとは
また違った味わいがあります。



すごくメジャー感あるし普遍的な魅力のある
バンドだと思うんだけどなぁ。

なぜこんなにアングラな扱いなのか理解できない。


巧いヴォーカルのいるハード・ロックが好きだ! って人は
聴いて損はないと思います。

ベタですがLED ZEPPELINとかね。


残念ながら日本盤は出ていないので輸入盤で探してください。


ちなみにこれの前のアルバム『VOODOO CARAVAN』は日本盤あります。
そっちにはマイケル・アモットがゲスト参加。


とりあえずはオフィシャルサイトで試聴してみましょう!

ムステインのシーンが重ーい

METALLICAのドキュメンタリーDVD
『SOME KIND OF MONSTER』を観ましたよ。

なかなかおもしろい。


なるほど、確かにこれを観てしまうと

『ST. ANGER』を“ルーツ回帰”と見なすのは
まったく的外れな意見なんだなぁとわかる。


それにしてもジェイソンとラーズの確執はすさまじい。
カークがめちゃくちゃまともに見えました。

METALLICAを知ってる人なら観る価値はありますな。


ジャンルに限らず、こうした大物の舞台裏ってのは
とても興味深いですね。

ウォーターズはリチャード・ギアに似てる

B000002A3TThe Division Bell
Pink Floyd

曲名リスト
1. Cluster One
2. What Do You Want from Me
3. Poles Apart
4. Marooned
5. Great Day for Freedom
6. Wearing the Inside Out
7. Take It Back
8. Coming Back to Life
9. Keep Talking
10. Lost for Words
11. High Hopes

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


結局『THE DARK SIDE OF THE MOON』がなぜ偉大かというと
“キャッチーとプログレッシヴ” “普遍性と深遠性”
という背反の要素がサウンドにおいても歌詞においても
絶妙なバランスの上で共存しているからであり、

その作品で前面に出された
“現代の哲学者ロジャー・ウォーターズ”たる側面も
「この人がPINK FLOYDの核なんだ」という印象を付随して
聴者に強烈な衝撃を与えた。


そしてそれ以降『WISH YOU WERE HERE』 『ANIMALS』と
“ウォーターズの問題意識”が露骨にバンドのカラーとなっていき、

それは本質的にはウォーターズの個人的な心の傷からうまれた
問題意識であり且つ
“現代社会に警鐘を鳴らす”というコンセプトは
当時においては別になんら革新的なものではないにもかかわらず、
バンドはどんどん巨大化。

内部での乖離が起こるのもこの辺からでしょうか。


『THE WALL』 『THE FINAL CUT』という
ほとんどウォーターズのソロ的な作品をつくってしまって
ついにはそのウォーターズ脱退というかたちで
バンド崩壊に至るものの、

ファンの中での「ロジャー・ウォーターズ=PINK FLOYD」
という意識は永遠に残る。


だからウォーターズ脱退後のPINK FLOYDに関しては
「あれはPINK FLOYDじゃない」調で批判がされているわけですね。

あの精神性はもはや無い、という。



“新しく取って代わる要素”を生み出そうとせずに
今までのやり方を踏襲するという方法論でいこうと割り切り、

また豊富な資金力にモノを言わせて超豪華な
「光と音と映像の大スペクタクル・ツアー」を敢行した
デイヴィッド・ギルモアに対しては

「単なる金儲けバンド」 「虚像のサーカス」
と非難の嵐、

また一方でウォーターズが本家より選曲の良いソロ・ツアーを
やっちゃったりしたもんだから
「やっぱあの人こそFLOYDだぜ」って感じになってしまったりして。


で、ギルモアFLOYDの作品に関してはどこからどう聴いても
PINK FLOYDであるのに(また本人もそうしようと努めているのに)

「あれはPINK FLOYD風PINK FLOYDである」的な、
実体が無くて輪郭だけある、という評論がされてしまう。

歌詞に関してもギルモアだってすんごく深い、哲学的な
詞を書いているんですが、
「こうなってくるとやはりウォーターズにいてほしい」
と言われる有様。


そんで挙句の果てに『THE DIVISION BELL』に至っては
「ウォーターズ抜きでもPINK FLOYDになれる事実を
証明してしまったことが寂しい」
と身も蓋もない言い方をされてしまうのです。



…と、このバンドに対する論調について
おれなりの解釈をあれこれ書いてみましたが、

うん、まぁなんというか。

そんなにロジャー・ウォーターズが好きかね。みなさん。



ファンではあってもマニアではないおれは
ウォーターズの歌詞よりもギルモアのギターに感動する人間なので、
この『THE DIVISION BELL』を普通に楽しめてしまう。

後追いだからかもしれませんけど。

いや実際良いアルバムだと思いますこれ。
本人たちも言うように、『WISH YOU WERE HERE』に近いかな。


かつてのような緊張感は希薄ですが、
その分とても美しい音になっている。

もうギルモアのプレイが本当に素晴らしいですね。
この人はある意味でギター界の頂点に立つ人なのでは。


ラストの“High Hopes”、おれはこれが大好きで
この1曲だけのために買う価値はあると言いたいほどなんですが、

ここでのギターソロがあまりに感動的。
これぞギルモアの真骨頂ですよ。
『THE WALL』の“Comfortably Numb”に通じるものがあるかと。


こないだもバイト終わって帰宅するときに
これを聴きながら歩いてまして。

ふと空を見上げるとそこには満天の星が…。
本気で泣きそうになりました。

と、メルヘンチックなエピソードを思わず書いてしまうぐらい
素晴らしい曲なのでこれ聴いて泣こうぜみんなも。


あとギルモアはヴォーカルも実に渋いですね。
レイクといいウェットンといい、プログレの大物って
なんでこんなにいい声してるんでしょうか。

リチャード・ライト(Key)もかなり存在感あります。
やっぱこの人もPINK FLOYDには不可欠なんだなぁと再確認。


絶対不当に評価されてると思うなぁおれは。

『MEDDLE』 『THE DARK SIDE OF THE MOON』 『WISH YOU WERE HERE』あたりを聴いたあとで『THE DIVISION BELL』に来るのも
全然アリだと思いました。




今年のLIVE 8でファン念願のウォーターズ含む再結成が実現、
おれも映像観ましたがなかなか感動的でよかったです。

相変わらず仲悪そうなのには笑いましたが。

たぶんあの4人で新作つくることはないでしょうね。



しかしこのバンドについて書くのは非常に難しい…。

We Don't Care What You Say!

B000002IMKUnder the Influence
Overkill

Album Tracks
1. Shred
2. Never Say Never
3. Hello from the Gutter
4. Mad Gone World
5. Brainfade
6. Drunken Wisdom
7. End of the Line
8. Head First
9. Overkill Ⅲ (Under the Influence)

See details at Amazon
by G-Tools


よく考えたらスラッシャーのくせに
ANTHRAXしか紹介しとらんやんけ!

これはいかん!


というわけでOVERKILLです。

OVERKILLも売れてないよねぇ。
なんで?? カッコいいのになぁ。


ていうか、思うにスラッシュで売れたのって
結局四天王だけなんじゃなかろうか。

ANTHRAXも微妙なとこですが。


昔は「過激すぎる」から敬遠され、
今では「もっと過激な音楽はたくさんある」から聴いてもらえない。

スラッシュ・メタルとは
いつの時代も悲しい扱いなのであります。


でもちょっと待ってくれ。


確かにSLAYERとか初期METALLICA、初期MEGADETHは
圧倒的な個性と実力があるので大物になるのはわかる。

でもそれ以外にもカッコいいアルバムを残した
スラッシュ・メタル・バンドはたくさんいるんですよ!

それこそ最近のヘヴィ・ロックが足元にも及ばない
リフと曲展開と激しさをもつバンドばかり。



OVERKILLもそのうちの一つです。

スラッシュ・メタルの中には
EXODUS、TESTAMENTなどのベイエリア・クランチ一派とか
KREATOR、DESTRUCTIONらに代表されるジャーマン・スラッシュなど
いろいろと微妙な音楽性の違いがありますが、

あえてそういう風に分けるなら
OVERKILLはNYハードコア・スラッシュと言えるかと思います。

正統派メタルにハードコアの要素を交えた感じかな。
ANTHRAXもこの路線ですかね。



OVERKILLのアルバムは1stから4thまではどれも名盤だと
おれは思っていますが、

その中でもこの3rd『UNDER THE INFLUENCE』が個人的に一番好き。

はっちゃけ具合と成熟さのバランスが
いい感じでとれていると思います。


このバンドのサウンド面での核、というか個性は
ヴォーカルのボビー“ブリッツ”エルズワースと
ベースのD.D.ヴァーニにありまして、

特にベースはすさまじい。
この人はピック弾きということもあって
音がやたらでかくてバッキバキ。

その目立ち加減は
どうしてもIRON MAIDENのスティーヴ・ハリスを想起させます。
ハリス先生同様、ベースが曲を形作っているとも言えますね。



OVERKILLというバンドはスラッシュ勢の中でも
ひときわ正統派メタルの影響が色濃く、

“過激なパワー・メタル”と呼んでも
差し支えないような音楽だと思いますが、

それが顕著に表れているのが
3曲目の“Hello from the Gutter”。

アルバムの中でも異色の曲で、
“明るいスラッシュ”と表現できるほどキャッチーですが、
それでいてかつ速くて過激。

これが非常にカッコいいんですよ。

名曲ですね。
この曲があるのと無いのとではアルバムの印象がかなり違うと思う。


もう一つのハイライトが
7曲目の“End of the Line”。

先述した正統派メタルの影響がもろに出ている、
ていうかぶっちゃけIRON MAIDEN直系ですこれは。

サビのメロディーなんかにもそれがうかがえるし
ギターソロは“22 Acasia Avenue”風。

そういう劇的な要素に骨太な感じを加えて
OVERKILLならではのスラッシュに昇華させてると思います。


ヴォーカルのブリッツ、この人も
「叫ぶ」というよりは「歌う」タイプの人なので
それも大きな武器ですな。声もすごく個性的だし。




それにしてもカッコよすぎるなぁ。

硬質でタフで強靭で、ザクザクなリフが満載。
これぞスラッシュ・メタル。まさに漢の音楽です。



この3rd以外にも

1st『FEEL THE FIRE』、2nd『TAKING OVER』、
4th『THE YEARS OF DECAY』、加えて
ミニアルバム『FUCK YOU AND THEN SOME』も素晴らしい内容なので、

ぜひ聴いていただきたいと思います。


特に4th収録の“Elimination”はスラッシャー必聴!!

さすがは元SANTANA

B00005O5UOVoice
Neal Schon

Album Tracks
1. Caruso
2. Hero
3. (Everything I Do) I Do It for You
4. Killing Me Softly
5. From This Moment On
6. Why
7. I Can't Make You Love Me
8. Con Te Partiro
9. My Heart Will Go On
10. A Song for You

See details at Amazon
by G-Tools


いわゆる“ギタリストのソロ・インスト・アルバム”ってやつを
おれはあんまり聴いたことがなくて、

ジェフ・ベックとかスティーヴ・ヴァイとか
ウリ・ジョン・ロートのアルバムは何枚か持ってるんですけど

その他の人たち、例えば
ヴィニー・ムーアとかジェイソン・ベッカーとか
ジョー・サトリアーニとかマティアス・エクルンドとか、

そういう有名ギタリストのソロ作品を
今まであまり耳にしたことがなく、また
積極的に聴いてみたいともあまり思ってこなかったんですね。
インスト自体は大好きなんですが。


その類のアルバムって、やっぱり
“実際に自分でギターを弾くリスナー”と“そうでない人”とでは
多少聴き方が違ってくるんじゃないでしょうか。

どっちが良い悪いではなく。


めちゃくちゃ主観ですが、“ギタリストのインストアルバム”って
どうしてもギター中心に全てを考えてる感じがします。

いやまぁそれは当たり前なんだけど、なんつーか、

「アルバムトータルとして良いものをつくろうとする人」 よりも
「1曲単位であれこれ考えるという発想の人」 もしくは
「1曲の中のあるプレイですごさを出す人」
の方が圧倒的に多いような。


で、そういうアルバムは、
ギターを弾かない(弾けない)おれみたいな人間にとっては、
正直言ってそれほど愛聴盤にはならないんですよね。

「つまらん」「駄作」とかそんなことは思いませんけど、
繰り返して何度も聴きたいかと問われれば、そうでもない。


ギタリスト諸氏にとっては
“こことここのプレイがすげぇんだよ!”的な面白さが
あるんでしょうけど、それもいまいちよくわかりません。


聴かず嫌いな面も確かにありますけどね。



さてそんなおれですが、
この御大ニール・ショーンのソロ・アルバムは大好き。


ニールはご存知JOURNEYのギタリストです。
JOURNEYについてはいまさらあれこれ言うまでもないので省略。
知らない人はベスト盤を買いましょう。

ニールのプレイもまずはJOURNEYのアルバムを
聴いてみた方がいいと思います。


JOURNEYの“ポップ・サイド”はスティーヴ・ペリー(Vo)と
ジョナサン・ケイン(Key)の担当ですが、

一方の“ロック・サイド”にいるのがこの人です。


意外と熱い男なんですよニールって。

80年代、かの有名なHEAR 'N' AIDプロジェクトに参加したときも、
イングヴェイやらジョージ・リンチやらブラッド・ギルスやら
錚々たるメンツを差し置いてばりばりに弾きまくってます。


そんな超ロック野郎ニールのソロなんですが、
このアルバムでは正直ロック色皆無。


CARPENTERS、マライア・キャリー、
セリーヌ・ディオン、ブライアン・アダムズ他、

ポップスの有名曲をギター・インストというかたちで
カヴァーした作品です。



これがいいんですよ~。とっても。

なんか、本当に「うまい」ってのは
こういうことを言うんだなあ~って気にさせてくれます。

テクがどうとか技巧面でのすごさは詳しくわからないですけど、
とにかく胸にしみるギターのトーンだと思う。


ギターが歌ってますよまじで。

泣きに限らず、表現力がものすごいですねこの人。
デイヴ・ギルモア(PINK FLOYD)に通じるもんがありますな。

シンプルなプレイでも一音一音の感情の込め方が違う。


“Caruso” “My Heart Will Go On” “A Song for You”
なんかは特に美しいです。


元がポップスの名曲ばかりなので、
耳を惹き付ける要素もちゃんと持ち合わせてるし。



まぁ確かにこれも「アルバム単位」で聴くというよりは
「曲単位」のアルバムだと思うし、

どちらかというとBGMとして最適なものという気はしますが、
なぜか何度も聴きたくなってしまうんですよね。



ニールの他のソロ・アルバム
『BEYOND THE THUNDER』『LAST NITE』なんかも素晴らしいです。



ロックでは全然ないし
もはやポップス、というか癒し系に分類されそうな音楽ですが、

たまにはこういうのを聴きながら
ワイン片手に夜景を眺めるのもいいもんですよ。

やったことないけど。

あれから一年


改めてダイムバッグ・ダレル氏のご冥福をお祈りいたします。


黒歴史シリーズ第一弾

B000AU1MQQMotley Crue
Motley Crue

曲名リスト
1. Power to the Music
2. Uncle Jack
3. Hooligan's Holiday
4. Misunderstood
5. Loveshine
6. Poison Apples
7. Hammered
8. Til Death Do Us Part
9. Welcome to the Numb
10. Smoke the Sky
11. Droppin Like Flies
12. Driftaway
13. Hypnotized

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


「M」とくればMÖTLEY CRÜEしかないわけでねおれの場合。


さて、波乱に満ちたMÖTLEY CRÜE約25年の歴史の中で
最もダメだった時期といえば!

そう、ジョン・コラビ時代ですね。



『DR. FEELGOOD』が大成功、当時の集大成的なベスト盤
『DECADE OF DECADENCE』を出して頂点にいた時期、

バンド内で意見の相違(ていうかただのケンカ)が起こり
あろうことかバンドの顔であるヴィンス・ニールが
追い出されるという事態になってしまいました。

そこでMÖTLEY CRÜEが白羽の矢を立てたのが
元SCREAMのジョン・コラビ。


バンド名のウムラウトを外して
MÖTLEY CRÜEからMOTLEY CRUEになり、

おまけに音楽性も当時流行りつつあった
モダン・ヘヴィネス路線へと大幅に路線変更。

「新生MOTLEY CRUE」のイメージを
打ち出してみたもののこれが大失敗。

結局ヴィンスが復帰して97年の『GENERATION SWINE』に至る…


という流れになるわけです。



当時はファンからも見放され、

メンバーたち自身も後に「あれはいい経験だったが、
MOTLEY CRUEというバンド名でやるべきではなかった」的な
ことをのたまっているという、まさに自他共に認める暗黒の時代。

今ではすっかり“なかったこと”になっているようです。


もしあなたが周りのMÖTLEY CRÜEファンに
「MÖTLEYって1回ヴォーカルかわったんだよね? ほら、あの…」
と話題をふったとしても、

うん、言ってる意味がわかんない」 と
出川哲郎ばりの返しをくらうことでしょう。


かわいそうなコラビ。


そこで今日はあえて!

そんな世紀の問題作『MOTLEY CRUE』をとりあげてみたいと思います。


別にコラビに同情するからとか、そういう理由ではありません。

実はおれ、このアルバムをかなり愛聴しております。
世間で言われてるほどの駄作じゃないと思うんですよね。



当時なぜこのアルバムが問題作になったのか?


最大の理由はコラビの声質でしょう。

ヴィンスの声はあまりにも個性的なので
まぁ誰が加入しようと結局叩かれていたとは思いますが、

それにしてもヴィンスとコラビはあまりにもタイプが違いすぎ。

それまでのMÖTLEY CRÜEに耳慣れていた人からすれば、
コラビのハスキーでしゃがれ気味のヴォーカルに戸惑いを覚えたのも
無理はないと思います。


そしてサウンド面での変化。

当時はあらゆるメタル・バンドが
似合いもしないモダン・ヘヴィネスを取り入れるという愚行に走り
オールド・ファンの顰蹙を買っていた時期なのですが、

『MOTLEY CRUE』で聴かれる重い音像、
特に絶対変わらないだろうと思われていた
ミック・マーズのギターサウンドの変化を耳にしたファンは

「MÖTLEY CRÜEよ、おまえもか…」 と
大きく落胆したそうです。


“問題作”たるゆえんはこんな感じ。





でも、そんなにひどいか??




確かにリアルタイムで聴いてきたファンにとって
“衝撃”だというのはわかります。

ですが後追いファンとして、また現代のヘヴィな音楽を
いろいろ聴いてきた人間から言わせていただくなら、

これはそんなに騒がれるほどの劇的な変化ではないと思うんですよ。


むしろ、ヘヴィネスとそれまでの音楽性のバランスが
うまくとれている作品としてもっと評価されてもいいのでは?

例えば同時期の
DOKKEN『SHADOWLIFE』やBLACK SABBATH『DEHUMANIZER』、
QUEENSRŸCHE『PROMISED LAND』なんかよりはるかに
モダンな要素の取り入れ方がうまいんじゃないかと思います。


それに、それまでのMÖTLEY CRÜEらしさが
完全に失われているわけでもない。
キャッチーな面もまだ十分にあります。


そしてコラビの声がまた、
こういうヘヴィな路線に実にフィットしているように感じますね。

男くさくてカッコいいじゃないですか。

このサウンドでいこう、と決めた前提があるのなら
ヴィンスの声が合わないのは明らかだし、
コラビを見つけてきたのも適切な選択だったと言えるわけです。

“このサウンドでいこう”って決定したこと自体がマズかったとは
思いますけどね。まぁそれはおいといて。



たとえば6曲目の“Poison Apples”なんて
ヴィンス時代にあってもおかしくない名曲ですよ。
キャッチーでフックもあるし…。
もろにMÖTLEY CRÜEじゃないですかこれは。

それがコラビのヴォーカルによって新たな魅力を
感じさせる出来栄えになっている。

グルーヴィーで激しい“Smoke the Sky”もカッコいいし、
バラード“Driftaway”も美しい。


そして注目するべきは
“Hooligan's Holiday”と“Misunderstood”ですね。

それまでのMÖTLEY CRÜEにはない新機軸の曲で、
なおかつその試みが成功している例だとおれには思えます。

特に“Misunderstood”なんてめちゃくちゃ良い曲ですよ!
(ちなみにこの曲のバック・コーラスでグレン・ヒューズが参加)
実に素晴らしい。


思うに、ニッキー・シックスの作曲家としてのピークは
このアルバムなのではないでしょうか。
『DR. FEELGOOD』ではなく。
ソングライターとして一番脂が乗ってる時期なんじゃないかと。



確かに捨て曲があることは事実です。
その筆頭である“Power to the Music” “Uncle Jack”が
しょっぱなに並んでいるのも問題であることは間違いない。

でもぶっちゃけMÖTLEY CRÜEの全アルバムの中で
捨て曲皆無の作品なんてないし、

“退屈な曲含有率”で言えば
他のアルバムとたいして変わんないですよ。


それよりも佳曲が結構あるという事実の方を
いまだからこそ再評価してほしいですな。


個人的には『THEATRE OF PAIN』や『GENERATION SWINE』よりも
はるかによく聴くアルバムです、これ。

もしかすると『NEW TATTOO』より頻繁に聴いてるかも。




ま、なんだかんだいって最大の問題は
「コラビがライヴで昔の曲をまったく歌えなかった」
ことにあるんでしょう。

おれは実際に当時ライヴを観にいったわけでもないし
ブート映像をちょこっと見たぐらいなので
別に擁護する気はないですけど、

それはもうしょうがないよね。

だって全然タイプが違うヴォーカルなんだし。
そこんとこはコラビを選んだメンバー側が悪い。



ライヴはともかくアルバムではコラビ、健闘しています。

『MOTLEY CRUE』、決してダメなアルバムではないですよ!
音質も最高だし、繰り返しますが曲も良い。


MÖTLEY CRÜEのことを
“単なるお気楽なパーティー・ロック・バンド”と
思ってる人にこそぜひ聴いてもらいたいっすね。



このアルバムの曲こそ
BRIDES OF DESTRUCTIONでやってほしかったんだけどなぁ。

MÖTLEY CRÜEでヴィンスがこれを歌うことはまずありえないし。

それなのにコラビもニッキーも脱退しちゃうんだもんなぁ。



あ、ちなみにこのアルバム、


ブックオフに行けば必ずある

ので、もし大量に並んでいるのを見て
不憫に思われた方がいらっしゃいましたら
ぜひ買ってやってください。



なお、MÖTLEY CRÜE未体験の方には
ライヴ盤『LIVE: ENTERTAINMENT OR DEATH』を
強くおすすめしておきます。

だいぶ空いちゃった

B00004C4NJQueen of the Ocean
Lana Lane

Album Tracks
1. In the Hall of the Ocean Queen
2. Night Falls
3. Queen of the Ocean
4. Let Heaven In
5. Frankenstein Unbound
6. Souls of the Mermaids
7. Seasons End
8. Rainbow's End
9. Without You

See details at Amazon
by G-Tools


シンフォニック・ロックの女王、LANA LANE。

ヴォーカルのラナ・レーンとその旦那エリク・ノーランダー(Key)
を中心としたバンドです。


このバンドの最高傑作は3rd『GARDEN OF THE MOON』だと
通常言われていて、

確かにそれに収録されている
“Destination Roswell” “Under the Olive Tree”が
超名曲であることは間違いないのでおれもそれには同意しますが、

個人的な好みからすれば
この4th『QUEEN OF THE OCEAN』の方が
アルバム全体を通して良い内容なんじゃないかと思います。



この作品はとにかく捨て曲がない!


特に後半、6曲目以降の流れは素晴らしすぎますね。

優雅なイントロから一転、ハードに展開していく
“Souls of the Mermaids”、幽玄な“Seasons End”ときて
メタリックな“Rainbow's End”へ。
そして最後に慟哭のバラード“Without You”。

完璧。


LANA LANEの大きな個性であり魅力でもある
幻想性・神秘性・叙情的な側面が
最高のかたちで表現されていると思います。


このバンドはそういう面を持っているがゆえにプログレ側から
取り上げられることも多いんですが、
やっぱりどちらかというとハード・ロック寄りじゃないかな。

基本ハード・ロックでいて、そうしたプログレ的要素を
大衆的に解釈した上で、味つけとして使っている。

そんな感じです。



まぁなんといってもラナの抜群の歌唱力が大きいですな。

やたら上手いですよねーこの人。

声が非常に美しいし伸びやかに歌い上げるのも魅力的。
声域・声量・声の表情のつけ方も申し分なし。
これでルックスがもう少し美しければいいのに…

『QUEEN OF THE OCEAN』はアルバム全体を通して
ヴォーカルにエコーがかかっている感じがあり、

それがまたウェットな質感を高めていて
効果的だと思います。


あとベース。

このアルバムで弾いているのは
THE FIRM(ジミー・ペイジとポール・ロジャースのバンド)や
BLUE MURDERでおなじみのフレットレス・ベースの名手、
トニー・フランクリンです。

フレットレス・ベースの音色ってLANA LANEの幻想的なサウンドに
ぴったりだなぁとつくづく感じますねこれを聴いてると。

欲しいなーフレットレス。



まぁそういうわけで『QUEEN OF THE OCEAN』はLANA LANEの魅力が
最大限に発揮された名盤であると思います。

オリジナル・アルバムだけ見るなら
この頃がベストなんじゃないでしょうか。曲の充実度から言えば。

以降もいいアルバム出してますし、
最新作の『LADY MACBETH』なんかはかなり良かったと思いますが、

劇的さ・メロディーの秀逸さという点では
この時期を越える曲を書けていないように感じています。



で、


このバンドはオリジナル・アルバムと平行して
カヴァー中心の企画モノ作品を大量に出してます。

実はそっちの方が面白かったりするんですね。

とにかくカヴァーのセンス/アレンジで
LANA LANEの右に出るバンドはいない!


前述の“Seasons End”もMARILLIONの、
また“Without You”はVAINのカヴァーだったりするんですが、
(VAINはラナのいとこデイヴィ・ヴェイン率いるアメリカのバンド)

どちらもオリジナルと同等かそれ以上に素晴らしい
仕上がりになっています。


後者なんてほんとに最高ですね。

LANA LANEヴァージョンを聴いたあとでVAINのアルバムを
買ったんですけど、オリジナル以上に悲哀感が出ていると思います。

個人的にはLANA LANEヴァージョンの方がはるかに好きだなぁ。
これ1曲で泣けますよおれは。


他にも

エルトン・ジョン “Goodbye Yellow Brick Road”
CROSBY & NASH “To the Last Whale...”
ジャズのスタンダード曲 “Autumn Leaves”
トム・ウェイツ “Innocent When You Dream” 
収録の『BALLAD COLLECTION Ⅱ』や、

KANSAS “The Wall”
LED ZEPPELIN “Kashmir”
QUEEN “Don't Try So Hard”
URIAH HEEP “Weep in Silence”
RAINBOW “Stargazer” 
等をカヴァーしたそのものずばり『COVERS COLLECTION』、

PROCOL HARUM “A Whiter Shade of Pale”
THE MAMAS & THE PAPAS “California Dreamin'”
が入った『WINTER SESSIONS』、

AEROSMITH “Dream On”
KING CRIMSON “In the Court of the Crimson King”
RAINBOW “Long Live Rock 'N' Roll”
が聴けるライヴ盤『RETURN TO JAPAN』

なんかがあります。

どれも解釈の仕方・パフォーマンスともに素晴らしいので
ぜひ御一聴を。

“The Wall” “Dream On”あたりは特に良いですね。


それにしても、こんなに日本人受けする音楽やってて
なんで売れないんだろうか…。

今年の6月に渋谷O-EASTで「デビュー10周年記念ライヴ」があり
おれも観にいったんですけど、
全然観客はいってなくて寂しかったです…。

そのライヴの模様を収めたDVDがこないだ出まして。
買ったんですけどやっぱり客少ないのがばればれで二度寂しい。

あと画質があまりよくなかった…。
「ああ、予算少ないんだなぁこのバンド」と
わかってしまってさらに寂しい。




みんな、もっと聴いてあげて!

今の時期なんかにぴったりの音楽だと思うし!

がんばれ! LANA LANE!

Stomp Stomp Stomp!

ようやく日本盤が発売されたANTHRAXの再結成DVD『ALIVE 2』。

買いました。

や、やばい…。
これは予想以上に




カッコいい!!!


やっぱりこの5人は最強だ!

初期の曲ってほんと素晴らしいですね~。

それをジョーイ・ベラドナが再び歌う姿を観ると
そりゃー興奮しますよ。相変わらずうまいし。


あとチャーリー・ベナンテ(Dr)がすさまじい。

オカズで高速2バス連打いれたり、
“Efilnikufesin (N.F.L.)”でブラストかましたりするのが
いちいち素敵すぎます。


しかしまぁ、これだけアグレッシヴなパフォーマンスしてるのに
なんでそんなにプレイが正確なんですかあんたらは。

リハーサルたった4日で臨んでるとは思えんとです。

特にフランク・ベロ(B)!

この人のステージングのカッコよさは
スティーヴ・ハリスとかギーザー・バトラーと
タメ張るんじゃなかろうか。すごすぎる。


すでに2、3回通して観てますけど毎度毎度ものすごく熱くなる。
もうこれは来日してもらうしかないですね。


スラッシャーは必ず買うように。

日本盤は同内容のCDがついて4200円だから結構お得だと思うよ!

スラッシャーのみならずうるせー音楽好きは必見!