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Dream Theater - The Astonishing

ジ・アストニッシングThe Astonishing
Dream Theater

ACT I
1. Descent of the Nomacs
2. Dystopian Overture
3. The Gift of Music
4. The Answer
5. A Better Life
6. Lord Nafaryus
7. A Savior in the Square
8. When Your Time Has Come
9. Act of Faythe
10. Three Days
11. The Hovering Sojourn
12. Brother, Can You Hear Me?
13. A Life Left Behind
14. Ravenskill
15. Chosen
16. A Tempting Offer
17. Digital Discord
18. The X Aspect
19. A New Beginning
20. The Road to Revolution

ACT II
1. 2285 Entr'acte
2. Moment of Betrayal
3. Heaven's Cove
4. Begin Again
5. The Path That Divides
6. Machine Chatter
7. The Walking Shadow
8. My Last Farewell
9. Losing Faythe
10. Whispers on the Wind
11. Hymn of a Thousand Voices
12. Our New World
13. Power Down
14. Astonishing

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いやーがんばった。がんばったよペトルーシ。

あ、ペトルー「チ」って発音しないと全国数千万のDTファンに怒られますか?
じゃあ間を取ってJPにしますね。

最初に聴いた時に
(おいおいまるでKISSの「MUSIC FROM THE ELDER」やんけ)と思ったのも
この場を借りて謝罪したいと思う。
今回JPさんに謝る機会を木村くんが作ってくれました。


ともかくこのアルバムはJPがついにMike Portnoyの幻影を
完全に振り払うことに成功した、記念碑的な作品だ。
名盤である。JPにとっては。

そう、「THE WALL」がRoger Watersにとってのトラウマ解消作業だったのと同様に、
「THE ASTONISHING」の制作はJPにとっての(トラウマの内容は異なるけど)
トラウマ解消作業だったのである! どーん!



まーしかしこのボリュームはすごい。
よく一年半でここまでのファンタジー物語を作り上げたもんだよ。

ストーリーがイマイチよくわからないし特に深みもないとか、
設定コンセプトがありきたりすぎるとか、
一昔前の洋ゲーみたいなキャラクターデザインがクソダサいとか、
そういうのはこの際置いとこう。
些細な問題である。
素直にJPの苦労の産物を讃えようではないか!


そりゃこれだけストーリーに注力すれば
作曲の主導権をJordan Rudessにもっていかれるのもしょうがない。

John Myungが完全に空気になってるのもしょうがない。
しょうがないよね。SHOGANAI。
Myungは犠牲となったのだ…。



マジメな話、本作の出来はとても良い。

制作過程は上述の通り極めて分業に近いかたちでなされているが、
それによりJPのヘヴィなリフ介入が最小限になったことで
結果としてサウンドに統一感が出ていると思う。

試行錯誤感がいまだ拭えなかった前作「DREAM THEATER」と比べても
アルバム通して聴ける度は遥かに高い。
2枚組にもかかわらずそう思えるのはそれだけ完成度が高い証拠だよね。


Mike Manginiのドラムサウンドも、溶けこみ具合が格段に向上した。
今回ドラムのミキシングをかなり入念にやっている気がする。

前作まで残っていた違和感がなくなったし(特にスネアの鳴り)、
さすがにこのアルバムに対して「Portnoyが叩けばもっと良くなる」と
言う人はいないだろう。Portnoy本人を除いて。


SFチックなストーリーについてはStar Warsとかトールキンとか
Game of Thronesあたりの影響が明らかにされているけど
そのあたりはJPが単にそういうのが好きってだけで
それ以上でもそれ以下でもないと思うので個人的にはあまり興味はない。

「OCTAVARIUM」でやったような英国的感性全開の
いろいろな隠し要素も今回は無いし、そもそもそのへん凝るのはPortnoyの領分だ。



コンセプトアルバムであることに関しては、JP本人が発言しているように
"まずは曲の原型ありきで始まった"「SCENES FROM A MEMORY」とは異なり
"今回はまずJPがストーリーを全部書き上げ、その後作曲に入った"という
アプローチの違いからも分かるように、

音楽的にはいわゆるコンセプトアルバムというよりも
Jesus Christ SuperstarとかPINK FLOYD「THE WALL」のような
ロックオペラに近い。


というかこれ、完全に「THE WALL」ですな。

RUSHの「2112」を引き合いに出している人もいるけど、
「THE ASTONISHING」のストラクチャーは思いっきり「THE WALL」だよ。

「THE WALL」と聴き比べてみればわかるけど、
びっくりするぐらい似てる部分が多くてウケる。


アルバム発売直後にJPがファンからの質問に答えまくる
「John Petrucci本人だけど何か質問ある?」企画があったが、実際その中で

The Wall is one of my all time favorites.

と、本人が強調していた。


なおJPはそのQA企画でこんな発言もしている。

the NOMAC story will be explored further in future novelization.

マジかよ。誰が読むんだそんなの。

…需要あるのかどうかはともかく、マルチメディア展開も見据えているという点も
「THE WALL」を意識している。ような気がする。



作曲面についてはまさにJordan Rudessの独壇場という感じで、
Mike Portnoy脱退後のドラマーオーディション映像で明らかになった
「DREAM THEATER裏番長」っぷりがこれでもかと発揮されている。

すさまじく過剰なオーケストレーションも、
「あの超超超大物David Campbellと一緒に仕事ができるなんて!」という
Rudessの喜びがモロに出ているようでほほえましい。



そんな感じなので、繰り返すがヘヴィなリフには乏しいし
メタルなDREAM THEATERが好きな人にとっては物足りないと思う。

インタープレイの応酬も少ない上に劇的展開を見せる長尺曲もないので
そのあたりに不満を感じる人も多いだろうし
本人たちも認めるようにリスキーなアルバムではある。


DREAM THEATERのアルバムっつーより

製作総指揮:Jordan Rudess
出演:James LaBrie
原作:John Petrucci

やんけ、と思う人がいるのも分かる。


でも、ま、たまにはいいじゃないですかこういうのも。


おれはJPに関しては「FALLING INTO INFINITY」以降開眼した、
David Gilmour/Steve Morse的エモーショナルギタープレイについては
本当に心から大好きだけど、
メタリックなリフを作るセンスはそれほど高くないと常々思っている。
(借りものリフとパターン化が多いから)

今回Jordan Rudessに身を委ねたことで
そういった「退屈なヘヴィネスを無闇にぶち込む」のが極小化されたのは
とても良いことだと思う。


実際問題、少なくともアメリカでは相当売れるんじゃないかな。
元々PINK FLOYDのMoneyとか「THE WALL」とか
TRANS-SIBERIAN ORCHESTRAあたりの「大味なプログレ」が大好きな人種だし。
やつら小難しいプログレよりもこういうのが好きだからな。


ライヴがどんだけ豪勢になるのかも興味ありますね。

発売前から「ツアーは新譜だけでセットリストを組む」と公言しているので
そうなるだろうけど、視覚要素にどこまでお金かけてくるかが楽しみ。


というわけであらゆる意味で
DREAM THEATER版(というよりJohn Petrucci版)「THE WALL」な本作、
お見事でございます。「THE FINAL CUT」にならなくて本当に良かった。



さて、一方で今回のアルバムで存在感が極めて希薄なJohn Myungは
本作に対して果たしてどう思っているのか…。

誰かインタビューはよ。







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デイヴィッド・ロッジ「小説の技巧」

4560046344小説の技巧
デイヴィッド ロッジ DaVid Lodge
白水社 1997-06

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たとえば音楽で言うと、


「このイントロダクションが素晴らしい」とか
「余計な装飾がなくてシンプル。硬派だな」とか
「こういう構成得意だなーこの人」とか
「ここのフレーズは○○の影響受けてるな」とか
「こいつ人気あるけど○○のパクりやんけ!」とか
「やっぱりこいつの作品は初期に限るね」とか
「同じフレーズの執拗な繰り返しがこの人の特徴だよね」とか
「お、新機軸」とか
「この湿っぽい雰囲気はイギリスならではやね」とか
「アメリカ人特有の視点だなぁ」とか
「最近の流行をうまく取り込んでる」とか
「前半はつまらんが後半が神」とか
「この厭世感がたまらない」とか
「なんという正統派…」とか
「次の展開が気になる!」とか
「いやーベタだねー」とか
「この終わり方はないだろ」とか
「あ、おれこういう系ダメだわ」とか
「その発想はなかったわ」とか
「異国情緒を感じさせる」とか
「何度聴いても感動するねぇ」とか
「型にハマりすぎ」とか
「いろんな技巧使ってるけどそれを自然に見せるのがすげー」とか
「駄作って言われてるけど意外といいじゃん」とか
「このワンフレーズが効果的」とか
「声の使い分けがうまい」とか
「なるほど、冒頭部分はここのための伏線ですね。わかります」とか
「この緊張感、テンションあがるわー」とか
「ちょっと古臭い。時代を感じさせるね」とか
「なんでこんなんで賞もらえんだよ」とか
「シュールすぎる」とか
「一見ガキ向けだけど実は深い」とか、
「クラシック的作品を再利用してる」とか
「実験的すぎて難解だ」とか
「まー日本だからウケる作風だよな」とか
「メタ構造的な表現を狙ってるね」とか
「テンポの意図的な操作があるから飽きないんだよ」とか
「あえてここで詰め込まないところがいい」とか、


そういうことを考えながら聴きますよねみなさん。


まったく同じ楽しみ方が小説でもできますよ、
というのがよく分かる一冊。

Mutant - Pleiades

mutant.jpg

Pleiades
Mutant

1. Alcione
2. Guerra Florida
3. Obsidian
4. Children of the River
5. Road to Xibalba
6. Twelve Gods
7. Nahual
8. Canvas



スペイン出身スラッシュメタルバンドの新譜。
前作まではMUTANT SQUADと名乗っていたが大人の事情で改名したようだ。

初期TESTAMENT的なベイエリアスラッシュに
MASTODONあたりのグルーヴメタル感を加えて
若干プログレッシヴさが味付けされたようなサウンド。


このバンド、とにかくリフがめちゃくちゃ良いです。

勢いとアジテーションたっぷりのザクザクしたギターサウンドと
性急感溢れる前のめりなドラムが最高。

手数が豊富なのでミドルテンポ曲もまったくダレずに聴けます。


ギターソロもポイントで、
Adrian Vandenbergと高崎晃を足したような
フラッシーでドラマティックなプレイが耳を惹く。

TOOL的な導入部からノリノリで展開して
80'sメタルテイスト全開のソロに突入する3曲目Obsidianや。
プログレメタルなリフからヘヴィメタルに突っ走る4曲目の
Children of the River、スピードメタルな6曲目Twelve Godsあたりはたまらんです。


凝りに凝ったリフや曲構成だけど、技巧のひけらかしに走らず
躍動感全開で攻めてくるのが素晴らしいですね。

スーパーおすすめの一枚。


公式Youtubeやbandcampで全曲試聴可能です。




<Apple Music>



<iTunes>


<Amazon>
Pleiades
Pleiades
posted with amazlet at 16.01.27
Autoeditado (2016-01-05)


Megadeth - Dystopia

ディストピア (デジタルミュージックキャンペーン対象商品: 400円クーポン)Dystopia
Megadeth

曲名リスト
1. The Threat Is Real
2. Dystopia
3. Fatal Illusion
4. Death from Within
5. Bullet to the Brain
6. Post American World
7. Poisonous Shadows
8. Conquer or Die!
9. Lying in State
10. The Emperor
11. Foreign Policy

xx. Me Hate You (Japanese Edition Bonus Track)
xx. Melt the Ice Away (Spotify Bonus Track)
xx. Look Who's Talking (iTunes & Best Buy Bonus Track)
xx. Last Dying Wish (iTunes & Best Buy Bonus Track)

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「四天王」には二種類あって、
ゴルベーザ四天王のように明らかに格上の中ボス的存在が一人いるパターンと
全員の地位が横一線にあるモノマネ四天王的なパターンとに分かれる。


スラッシュ四天王の場合は、セールスだけを見るなら
METALLICAぶっちぎりなので前者に近いんだけど
まあ本来の立ち位置からすると四者四様だし後者なんでしょうね。

誰が清水アキラで誰がクリカンなのかは結構難しい問題で、
ものまね王座決定戦をまともに観たことない私が言うのもアレですけど
SLAYERはコロッケ的存在なんじゃないかな。なんとなく。
リスペクトのされっぷりが。ANTHRAXはなんだろう。ビジーフォーかなあ。


それはさておき、
四天王というものに対する興奮が最高潮に達するのは
どういう分野であっても「四天王全員が一同に会したとき」なわけです。
クライマックス的な。

四天王最弱と思われていたやつがなぜかそういう時だけ強かったり
四天王同士で共闘したりなんかしてね。胸が熱くなるよね。


そして悲しいかな、その瞬間が四天王のピークなんですね。


盛り上がりのピークを迎えた後に演者がとるべき行動は、
「舞台から退場する」か「キャラ/路線を変えて生き続ける」しかないんですけど、
どちらもできずに「ただその場にいるだけ」となってしまったら
その後はもうグダグダ。ほんとかわいそうなぐらいグダグダ。

退場するべきタイミングで退場できないというのは実に不幸だ。



さてスラッシュ四天王です。

2010年から2011年にかけ4バンドが結託して行われた
フェス出演/ツアー「The Big Four」は、
今振り返ってみればあまりにも功罪両面が大きかったなあと。


互いの恩讐を乗り越えて、という背景がファンの感動を呼んだのは確かだし、
レジェンド扱いされてはいたものの正直手放しで絶賛できるような
現在進行形活動をしていたわけではない各バンドにとって
再び注目を浴びるチャンスになっただろうし
経済効果もそれなりにあったでしょう。

その後個々の活動に戻った各バンドが、「The Big Four」を糧に
オールドファン(特に初期のファン)をも屈伏させるような
文句無しの新譜・新曲を発表してくれれば文句は無かった。
それこそ理想的な「復活」ですよね。


でも実際は……。


まあSLAYERの場合は「Jeff Hannemanの死」という新たなドラマと
Gary Holtという有能な「五人目の四天王」の加入があったので
ある意味新章の始まりという感じだったし
実際新作の鬼気迫りっぷりにも説得力があった。


一方で煮え切らない活動が続く三巨頭。
「キャラ/路線を変えて生き続ける」ことができるならまだしも、
元々そういう器用さは持ってない人たちですからね。

で、困ったことに、どのバンドもライヴで過去の名曲をやる姿は
いまだにめちゃくちゃカッコいいっつーのがまたタチ悪い。

嫌な表現をすれば完全に「懐メロやってくれりゃそれでいいよ」な
人たちになってしまった。
(これはTESTAMENTやDESTRUCTIONあたりのバンドにも言える)


スラッシュ四天王はあの「The Big Four」をもって解散すべきだった。
ここ数年は本当にそう思いますね。後付け論だけどね。


そんな中でのMEGADETH新譜。

一応「Marty FriedmanとNick Menzaが復帰?」なプチドラマはあったし
Kiko LoureiroとChris Adlerという当代きっての巧者が加入する話題性もあった。

実際問題、アルバムの出来は良いと思う。

世紀のクソ駄盤だった前作「SUPER COLLIDER」を凌駕しているのはもちろん
ここ数作の中では一番良いかもしれない。

特にChris Adlerのドラムは流石で、
誰もが不満を感じていた前任者Shawn Droverと比べると劇的に改善した。
ドラマーが代わるだけでこんなに良くなるのか、と驚愕するほど。

MEGADETH伝統の「技巧 vs 根性」なギターバトルもふんだんにあるし
そのKikoが作曲クレジットに名を連ねるPoisonous Shadowは
ちょっと変わった色合いもある。


でもそんな一級品のアルバムなのに、
どういうわけか、曲やリフがびっくりするぐらい頭に残らない。

Peace SellsやHoly Warsを押しのけてでもいいから
これは絶対ライヴでやってほしい!って曲があるかと言われると、
特にないんですよね…。

高い声がますます出なくなり、エフェクトかけてごまかして
低い声で唸ってるだけのDave MustaineのVoについても
(これライヴだとさらに歌えないだろうな…)と思っちゃったり。

正直、ストリーミングでさらっと聴いて
「おーかっちょいいー」と思ってそれで終わり、で十分な気もする。



もっかい言うけど出来はすごく良いし
「RUST IN PEACE」〜「CRYPTIC WRITINGS」期や
「THE SYSTEM HAS FAILED」のファンは絶賛すると思う。

よっぽど内容に自信があるのか、饒舌になったMustaineが
毎日毎日ツイッターで連投しまくる気持ちもまあ分かる。

B!的に表現するなら、
リスナーが何を聴きたいかを考えて作ったアルバムだと思うんだ。


でもムステインさん、あんたそんなにあざとい人でしたっけ?
安牌な現役感で満足してしまう人でしたっけ?


先鋭さと孤高性を失った四天王一角の着地点がこれだとすると、
じゃあこの先は? この路線の焼き直しを続けていく未来しかないのでは?

MEGADETHの継続は果たして本当に正解だったのか。
初期をこよなく愛する身としてはとても複雑な心境でございます。


<Apple Music>


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The Mute Gods - Do Nothing till You Hear from Me

Do Nothing Till You Hear From MeDo Nothing till You Hear from Me
The Mute Gods

1. Do Nothing till You Hear from Me
2. Praying to a Mute God
3. Nightschool for Idiots
4. Feed the Troll
5. Your Dark Ideas
6. Last Man on Earth
7. In the Crosshairs
8. Strange Relationship
9. Swimming Horses
10. Mavro Capelo
11. Father Daughter

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KAJAGOOGOOやIONAやSteve Hackett Band等々に在籍経験があり
現在はSteven Wilsonのバンドで活躍する
ベーシスト/チャップマンスティック奏者のNick Beggsが
Steve Hackett Bandのキーボード奏者Roger Kingと
プログレ/ハードロック/メタル業界御用達のドラマーMarco Minnemannを
迎えて結成したスーパーバンド、THE MUTE GODS。

そのデビュー作が、先頃発売されたこのアルバム。
プロデュースはRoger Kingが担当している。


特にプログレ界隈で名が売れている有名人揃いなだけに
内容もどプログレかと思いきや、
良い意味で予想を裏切る音像でとてもおもしろい。

プログレっちゃープログレなんだけど
全体的にはむしろポップロックっぽいなと感じる部分がちらほら。

2000年代MARILLION、具体的に言うと
「ANORAKNOPHOBIA」〜「HAPPINESS IS THE ROAD」あたりの音像に
近いような気がする。
Do Nothing till You Hear from Me、Nightschool for Idiots、
Last Man on Earthあたりにそれは顕著だ。


ポップロックっつっても地味で退屈なものではなく、
広範なジャンルに対応できるNick Beggsらしいひねくれメロディが
そこかしこで顔を出しておりフックは十分。

またPraying to a Mute Godの終盤やYour Dark Ideasで聴ける
ダブルトリオ期KING CRIMSONテイストのヘヴィネス、
Feed the Trollのダークなリフなどヴァリエーションにも富んでいて淡白さは皆無。

Strange RelationshipのGENESISっぽいキーボードパートあたりは
さすがRoger Kingという感じ。

ところどころで凄まじいリックをぶち込んでくるNickのベースプレイや
Marcoのドラミングも必聴です。

なおドラムはMarco以外に、SPOCK'S BEARD〜BIG BIG TRAINのNick D’Virgilioや
Steve Hackett BandのGary O'Tooleも参加。


あと本作、Voやコーラスのエフェクトが非常に良い。

ラストのFather DaughterではリードVoも担当している
Nickの娘Lula Beggsや、その他楽器のヴォイスサンプルをかぶせることで
曲の重厚感とひねくれ感に寄与している。



片手間のスーパーバンドではないことがよく分かる、
非常に練られて作られた力作。





<iTunes>


Melanie Mau & Martin Schnella - Gray Matters

Gray MattersGray Matters
Melanie Mau & Martin Schnella

1. Miracles Out of Nowhere
2. Digging in the Dirt
3. Point of Know Return
4. Changes
5. Swim
6. Let This River Flow
7. Curse My Name
8. Onward
9. The Storm
10. Green-Tinted Sixties Mind
11. Stop Loving You
12. The Pinnacle
13. The Grand Experiment
14. Colder Months/Peaceful Harbor
15. I See Fire (Live at the Overlodge)

See details at Amazon
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最近なかなか良いカヴァーアルバムがないなあ…と思ってたところに
素晴らしい作品が出てきた。


SEVEN STEPS TO THE GREEN DOORやFLAMING ROW等のプログレバンドで
活躍するドイツ人マルチミュージシャンのMartin Schnellaが、
同じくドイツ人シンガーのMelanie Mauと組んで作成した
アコースティックカヴァーアルバムが本作。

2015年にドイツのプログレ系インディレーベル、
Progressive Promotion Recordsから発売されている。


収録曲とオリジナルは以下の通り。

1. Miracles Out of Nowhere
 →KANSAS「LEFTOVERTURE」(1976年)収録

2. Digging in the Dirt
 →Peter Gabriel「US」(1992年)収録

3. Point of Know Return
 →KANSAS「POINT OF KNOW RETURN」(1977年)収録

4. Changes
 →YES「90125」(1983年)収録

5. Swim
 →IN FLAMES「CLAYMAN」(2000年)収録

6. Let This River Flow
 →SOILWORK「THE PANIC BROADCAST」(2010年)収録

7. Curse My Name
 →BLIND GUARDIAN「AT THE EDGE OF TIME」(2010年)収録

8. Onward
 →YES「TORMATO」(1978年)収録

9. The Storm
 →FLYING COLORS「FLYING COLORS」(2012年)収録

10. Green-Tinted Sixties Mind
 →MR. BIG「LEAN INTO IT」(1991年)収録

11. Stop Loving You
 →TOTO「THE SEVENTH ONE」(1988年)収録

12. The Pinnacle
 →KANSAS「MASQUE」(1975年)収録

13. The Grand Experiment
 →THE NEAL MORSE BAND「THE GRAND EXPERIMENT」(2015年)収録

14. Colder Months/Peaceful Harbor
 →ALPHA REV「NEW MORNING」(2010年)収録
 →FLYING COLORS「SECOND NATURE」(2014年)収録

15. I See Fire (Live at the Overlodge)
 →Ed Sheeran「X」(2014年)収録


どれも最高だが、特に良いものに★を付けた。


ご覧の通りプログレ、メタル、ハードロック、ポップス、オルタナなど多岐に渡る
新旧幅広いチョイスがまず渋い。

アコースティックにすることで新たな魅力が加わったYESの4、
原曲の核を残しつつあたかもオリジナル曲かのように仕上げた
IN FLAMESやSOILWORKの5・6、
Martin SchnellaとMelanie Mauの演奏能力・ミュージシャンシップの高さが
ストレートに反映されているMR. BIGの10や
KANSASの1・3・12など、アレンジ能力も一級品。

収録曲すべてに言えることだが、このカヴァーを通して
オリジナルの良さも改めて実感できる出来になっている点が素晴らしい。


それにしてもこの二人、めちゃくちゃ上手い。

Martin Schenellaの演奏技術や歌唱力は他バンドですでに実証されているが、
Melanie Mauの歌唱が本当に白眉。

Melanieは他に目立ったバンドもやっておらず、まったくの無名に近いようだ。
もっと注目されるべき人だと思う。


加えてサウンドプロダクションも秀逸。
プロデュース・ミキシングともにお見事。
ここまでくると知名度の低さが疑問に思えてくるほど。


公式Youtube動画を観ればそのあたりがよくわかるので
ぜひご覧ください。










なお本作、PAIN OF SALVATIONのLeo Margaritや
SEVEN STEPS TO THE GREEN DOORのMarek Arnold等がゲスト参加。


目下ヘヴィローテーション中でございます。
日本からだとGarden ShedやDisk Unionで購入可能。

スーパーおすすめ!

Steven Wilson - 4 ½

4 1/2 【ボーナス・トラック付国内盤】4 ½
Steven Wilson

1. My Book of Regrets
2. Year of the Plague
3. Happiness III
4. Sunday Rain Sets In
5. Vermillioncore
6. Don't Hate Me
7. Lazarus (2015 Recording)

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昨年にソロ作4th「HAND. CANNOT. ERASE.」を発表した
Steven Wilsonの新EP。

収録されているうちの4曲が、その「HAND. CANNOT. ERASE.」を
レコーディングしている際のスタジオセッションから、
また1曲が3rd「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING」時の
同じくスタジオセッションから生まれた曲となっている。


1曲目My Book of Regretsは久しぶりに
PORCUPINE TREE色が色濃いナンバー。

「STUPID DREAM」〜「IN ABSENTIA」期を彷彿とさせる、
キャッチーさとダイナミクスに溢れたプログレッシヴロックだ。
これは喜ぶ人が多いと思う。


2曲目Year of the Plagueと4曲目Sunday Rain Sets Inは
いずれもメランコリーかつアンビエントな美しいインスト。

3曲目のHappiness IIIは非常に明るくストレートなポップロックで、
この人にしては珍しいタイプの曲調。
Elton JohnのFuneral for a Friend (Love Lies Bleeding)っぽさが若干ある。

5曲目のVermillioncoreはこれまたインストだが、
「THE RAVEN〜」時の音であることが一聴してすぐわかる、
ヘヴィなダークチェンバープログレ。


6曲目のDon't Hate Meは
PORCUPINE TREE「STUPID DREAM」収録曲のセルフリメイク。

サウンドとしてはそれほど目立った変化はなく、
「STUPID〜」時のTheo Travisのフルートが
今回Adam Holzmanのキーボードに置き換わっているぐらいか。
(サックスは今回もTheo Travisが吹いている)


ただ今回はVoがSteven WilsonとNinet Tayebのデュエットとなっている。

Ninet Tayebは「HAND.〜」にも参加した
イスラエル人ポップ/ロック歌手(兼女優)で、
現在行われているツアーにも同行しているなど最近のStevenのお気に入り。

この人、母国ではかなり有名な人で、Cyndi Lauperや
THE DEAD DAISIES(GUNS N' ROSESのDizzyやRichard Fortusのバンド)が
イスラエルでツアーをした際にはステージで共演もしている。




先日はSteven Wilsonと一緒にDavid BowieのSpace Oddityを歌う映像が
話題になっていた。




「HAND.〜」のデラックスエディション盤では
NinetのVoオンリーのRoutineが収録されていたほどだし、
次回のアルバムでもおそらくフィーチャーされるでしょう。

非常に魅力的な声質をしているので、
BLACKFIELDやNO-MANのようにStevenとの別プロジェクトに発展すれば
おもしろいな、と思ったり。



なお日本盤にはボーナストラックとしてLazarus (2015 Recording)が
収録されている(PORCUPINE TREE曲のリメイク)。

これは昨年の企画盤「TRANSIENCE」に収録されていた既発verで、
ライヴレコーディングにスタジオでオーバーダビングを施したもの。

PORCUPINE TREEバージョンと比べそれほどアレンジは加わっていないが、
上記の録音経緯もあり、若干シンプルになった印象。



ということで、特に統一性があるわけでもなく
まさに「次作までの箸休め」といった感じのEPではあるけども
ファンは迷わず買いでしょう。

「HAND.〜」や「THE RAVEN〜」にはちょっと合わないので外した曲を
集めました的な趣きなので、次作の方向性を示しているわけではなさそうですね。


<Apple Music>



<iTunes>



Night of the Prog 2014 観戦記(後編)

前編はこちら
中編はこちら

Night-of-the-prog-2014.jpg


【7月19日(土)】

11時、起床。

今日もいい天気だ。
宿の前の道路工事も今日はお休み。

P1000584.jpg

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前日同様、船で対岸のSt. Goarshausenへ行き
バスでローレライへ。


13時半ごろ会場到着。
時間的にトップバッターのSYNAESTHESIAは残念ながら間に合わず、
2番手のオランダのバンド、A LIQUID LANDSCAPEがすでに始まっていた。

ポストロック的なオルタナプログレ。
じっくり観ようかと思ったもののとりあえず会場内をぶらぶら。

会場から眺めるライン川。

P1000595.jpg


物販はこんな感じ。

IMG_4555.jpg

Tシャツとポスター、キャップ、ストラップが売ってた。

正直ダサいけど記念にTシャツ購入。

物販のおっちゃんとダベってたら
「ずいぶん遠くから来たんやな! これもおまけで付けたるわ!」
とGAZPACHOのライヴ盤をなぜかタダでくれた。

IMG_4602.jpg


ありがとうおっちゃん。
おれこれすでに持ってるからぶっちゃけいらないけど、うれしいよ。


そんなこんなでA LIQUID LANDSCAPE終了。

この年に発売された2nd「THE LARGEST FIRE KNOWN TO MAN」を
後日買いまして、なかなか良かったのでおすすめです。



続いての出演はアメリカのDREAM THE ELECTRIC SLEEP。
個人的に超イチ押しの新鋭バンドで、今回とても楽しみにしてました。


00年代PORCUPINE TREEのダークオルタナ的なドラマティックさと
90年代UKロックやデザートロックの寂寞感、ドゥーム的な慟哭感がメインながらも
PINK FLOYDに通じる重厚なスケールを併せ持つハイクオリティなバンド。

ライヴも(少々地味ではあるけど)期待通りで安心した。

2014年2月に出た2nd「Heretics」がとても良いアルバムなので
ぜひ聴いてみてください。

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<DREAM THE ELECTRIC SLEEPセットリスト>
1. Heretics
2. Elizabeth
3. Utopic
4. I Know What You Are
5. Fist to Face
6. How Long We Wait
7. Ashes Fall
8. Listen to Me
9. This Is This



続いてはスイスのシンフォプログレCLEPSYDRA。
(イタリアのサイケデリックプログレとは同名異バンド)

…なんだが、とにかくこの日もクソ暑い

あまりに陽射しが強すぎるのでガイジンもみんな木陰に避難する始末。
軟弱なやつらだ。

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とはいえおれも連日の猛暑で軽く脱水症状気味になったので
日陰を見つけてこってこてのシンフォ演奏をBGMに軽く仮眠。

CLEPSYDRAの演奏終了と同時におれも復活。



さて次だが、実はこの枠は当日まで「Surprise」とされていた。

そもそも当初はBIGELFが登場する予定だったが諸事情でキャンセル、
その後P.TREEでおなじみのJohn Wesleyのソロバンドが代役としてアナウンスされたものの
どういうわけかすぐ取り消され、なぜか再度BIGELFが出演することになった、が、
フェス直前になってVoのDamon Foxが急病にかかり再キャンセル。

…っつー感じのどないやねん経緯。

BIGELFもJohn Wesleyソロ作も大好きなおれとしては残念至極だけどまあ仕方ない。

んでどうなんのかなと思ってたら、
なんかおっさんが一人出てきて「ピーガブのカヴァーやりまーす」と弾き語りしはじめた。

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だれなんだあんた。

しかしこのおっさん、めちゃくちゃ上手くておまけに似てる。

後で調べてみたところ、どうやらGENESISの有名カヴァーバンドTHE CARPET CRAWLERSで
ヴォーカルを務めるBrian Cumminsという人らしい。知らんかった。


Red RainやSolsbury Hill、BikoといったPeter Gabrielソロ曲をメインに
途中でGENESISのThe Carpet CrawlersやMARILLIONのGrendelも演るなど
終始見事なカヴァーを披露。

有名曲ばかりなので観客も一緒に大合唱。
とても楽しかった。こういうサプライズはいいなあ。

<Brian Cumminsセットリスト>
1. Here Comes the Flood
2. Red Rain
3. Washing of the Water
4. Come Talk to Me
5. San Jacinto
6. The Carpet Crawlers
7. Solsbury Hill
8. Games Without Frontiers
9. Grendel
10. Mercy Street
11. Biko
12. In Your Eyes



ここで昨日のヨランと再会。

ヨラン「おつかれ!今日も楽しんどるか!これ、おれの妹やで!」

おいおいヨラン。おいおい。めっちゃ美人やんけ。
美男美女の血筋か。ちょっと引くわ。

三人で談笑するが、ヨランの妹は英語があまりできないらしく、
カタコト英語で会話。kawaii。

ヨランと妹さんとおれ。

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そんなこんなで19:45、お待ちかねのANATHEMA!

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「WE'RE HERE BECAUSE WE'RE HERE」「WEATHER SYSTEMS」とド名盤が続き
さらに「DISTANT SATELLITES」も傑作とくればこれは観るしかない!
来日しないなら海外で観ればいいじゃない!

ということでスーパー楽しみにしてたANATHEMA、
のっけからUntouchable, Part 1→Untouchable, Part 2の神導入。
盛り上がらないわけがない。

この日がバンドとして初めてライヴで演奏するという
「DISTANT SATELLITES」の超名曲Anathemaはじめ
近作の曲を中心としたセットリストに加えて演奏面も文句無し。
ライヴだと荒々しさが増すのもカッコいい。

まだ日が出ている野外でのパフォーマンスだったけど
ドラマティックな雰囲気は些かも損なわれることなく最高でした。

Lee Douglasかわいい。

最後は定番のFragile Dreamsで大盛り上がりで終了。
いやー感動。

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<ANATHEMAセットリスト>
1. Untouchable, Part 1
2. Untouchable, Part 2
3. Thin Air
4. The Lost Song, Part 3
5. Anathema
6. The Storm Before the Calm
7. A Simple Mistake
8. Closer
9. A Natural Disaster
10. Distant Satellites
11. Fragile Dreams


その後の2015年の東京公演ももちろん両日観に行きました。

なおANATHEMA演奏中にMARILLIONのSteve Rotheryが裏で出てきて
目ざといプログレッシャーはサインをもらいにダッシュしてました。

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ANATHEMA終了後、いよいよトリに向けてセットチェンジ。

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そして22:00、ついにトリのMARILLION登場!
このために来ました!

最新作「SOUNDS THAT CAN'T BE MADE」は「BRAVE」に勝るとも劣らない名盤で、
どれだけ名盤かは以前書いたけど、
その傑作のド頭にある名曲Gazaでライヴは始まった。

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まずびびったのはSteve Hogarthの声量のすごさ。

音源や映像でも十分感じるけど、生で観るとマジで震える。声量ハンパない。
そして歌唱力とカリスマ性がやっぱりすさまじい。

Steve Rothery先生のギターはじめ各楽器の音響もこの上なく素晴らしい。

それにしてもGazaは本当に名曲だ。
この曲こそProgressive Rockだと思うよ、ほんとに。


のっけからの名演による興奮冷めやらぬうちに
なんと2曲目はEaster。悶絶。客も大合唱。

感激することこの上ないがさらに続けてBeautiful。殺す気か。
この時点で泣きそうになる。最高すぎるだろ。


ヨラン「ゆーき! 最高やな!」
おれ 「せやな! ほんま最高や!」

感動しすぎて陳腐な表現しか出てこないヨランとおれ。

新譜からのPower、キャッチーなYou're Goneを挟み
初期の名曲Sugar Miceへ。ここでまた大喝采。

その後Fantastic Place、Man of a Thousand Faces、No One Can、
Sounds That Can't Be Made、Cover My Eyesとまさに至福の時間。


そして待望のKayleigh!

ヨラン「おいゆーき! やったな! 最高やで! 明日はホームランや!」

わかる。わかるよヨラン。THE・最高だよ。


観客はお決まりの大合唱。
んでステージから降りて客席を後方まで練り歩きながら歌うHogarth。
涙腺崩壊。



KayleighからLavenderへと流れHeart of Lothianへと雪崩れ込む
感激の「MISPLACED CHILDHOOD」メドレーで本編終了。

なんて日だ。生きててよかった。


鳴り止まない拍手の中メンバー再登場、
アンコールはNeverland。

24時過ぎ、ドラマティックな名曲で文句無しの大トリ終了。
すべてが完璧。

こんなに我を忘れて終始感動しまくったのは久しぶりだ。
初めてかもしれない。確実に生涯ベストライヴです。

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<MARILLIONセットリスト>
1. Gaza
2. Easter
3. Beautiful
4. Power
5. You're Gone
6. Sugar Mice
7. Fantastic Place
8. Man of a Thousand Faces
9. No One Can
10. Sounds That Can't Be Made
11. Cover My Eyes
12. Kayleigh
13. Lavender
14. Heart of Lothian
15. Neverland



二日間に及ぶフェス終了。
ヨランと連絡先を交換し、別れる。友だちができてうれしいな。

余韻に浸りつつバスに乗り(この日はちゃんと事前に乗り場確認しといた)帰路へ。
宿へ到着し深夜2時就寝。



【7月20日(日)】

7時起床。荷物をまとめてロビーへ。

おれ  「ほな、また来るわ。いろいろありがとう」
オーナー「おう、気ぃつけてな。どうやって空港行くん?」
おれ  「フランクフルト中央駅まで行って、そっから空港行く感じやね」
オーナー「それやったら途中の駅まで車で乗せてったるわ」
おれ  「マジで? ええの? 忍びねえな」
オーナー「かまわんよ」

ということでオーナーの車でOberwesel駅まで送ってもらう。
今回の旅で出会った人、ほんといい人ばっかり。


Oberwesel駅で列車を待ってる間、向かいのホームに
現地のジャーマン鉄オタがいた。

背後の山沿いを走る別の列車をカメラにおさめたかったようなんだが、
二人でぺちゃくちゃ喋ってる間に列車が来る
→オタA「おい列車来たで! カメラ! はよ!」
→オタB「ちょい待って! バッグの中や! 待って!」
→オタA「はよ!」
→オタB「待って!」
→オタA「…行ってもうた……」
→オタB「……」

という超どんくさいやり取りしてて超おもしろかった。
おもしろかったので写真とっちゃった。盗撮ごめん。

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そんなエピソードもありつつ無事空港到着。

グッバイドイツ。また来るぜ。

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ということで以上、Night of the Prog 2014観戦記でございました。

海外フェス初体験、しかもプログレフェスという
偏差値高い字面のイベントに行ってきたわけですが、
客がみんな超ラフというかナチュラルな感じでとっても居心地が良かった。
日本のプログレライヴとは全然雰囲気が違う。超ストレスフリー。

金と時間さえあれば毎年行きたいと心から思える素晴らしいフェスだったので、
今後も絶対にまた行きたいです。

まあ金髪の超かわいいおねーちゃんが炎天下の中ほぼ水着状態でビール飲みながら
うろうろしてる
ようなフェスですからね!
絶対また行きたいですよね!

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なお2015年の同フェスは10周年ということで
CAMELやSteve Rotheryソロバンドなどこれまた豪華なメンツだったのですが
都合がつかず断念…。

11回目となる今年は現時点でANEKDOTENやこないだ当ブログでも紹介した
SEVEN STEPS TO THE GREEN DOORの出演が決まっています。

Night of the Prog 2014 観戦記(中編)

前回の続きです!


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ついに会場へ到着。

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ご覧の通り日比谷野外音楽堂に似た感じの
半コロシアム的なつくり。


13:30開演。

フェス初日一発目のバンドはイタリアの新星、
GRAN TURISMO VELOCE。

同郷の諸先輩を想起させるような
詩情感溢れるシンフォニックロックを中心としつつ、
モダンなダークエレクトロ要素もあり。

オープニングアクトながら堂々としたパフォーマンスで喝采を浴びていた。

非常に感銘を受けたのが音響の素晴らしさ。
どの楽器も非常にクリアに聞こえる。
トップバッターですら一瞬で(あ、PAめっちゃ良い)と感じるぐらいなので
きっと会場のつくりが秀逸なのだろう。

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二番手はドイツのTRAUMHAUS。

こちらもNOVALISやANYONE'S DAUGHTERといった
ジャーマンシンフォの血筋を受け継ぐシンフォプログレ。

地味ではあるけど開催国出身バンドということで
客のリアクションも上々。

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しかしそれにしても暑い。本当に暑い。
この日の気温は35度。おまけに直射日光が相当きつい。
帽子とサングラスは必須です。

あとこのフェス、女性客が非常に多い。

親子連れで来ていたり、女子高生ぐらいのギャルもたくさんいて
日本とは雰囲気違うよな〜と思った。

んでやつら、暑いので普通に脱ぐ。
パツキンの美人おねーちゃんたちが上半身水着でウロウロしたりするので、
本当にサングラスは必須です。



16時、三番手のCOLLAGE登場。

復活したこのポーランドの重鎮、
若干のメンバー変更がありVoはめっちゃ若い人になっている。

名曲Heroes Cryからスタートし9曲を演奏。

Voもパワフルだしとても良かったんだけど、
このバンド基本的に曲調がダークなので
天気とぜんぜん合ってなくてつらかった。

COLLAGEのスタジオアルバムは1995年以降発表されていない状況だけど、
なんとついに2016年に新譜が出るらしい。やったね。

<COLLAGEセットリスト>
1. Heroes Cry
2. Ja i Ty
3. One of Their Kind
4. Safe
5. Baśnie
6. The Blues
7. Eight Kisses
8. Moonshine
9. God



続いてはドイツのLONG DISTANCE CALLING。
ポストロック/オルタナティヴ要素が強いプログレッシヴメタル。

名盤「THE FLOOD」収録のNucleusで始まり、
その「THE FLOOD」と3rd「LONG DISTANCE CALLING」の曲を中心とした
セットリスト。

割と楽しみにしてたバンドの一つで、演奏もすげー良かったし
曲中クライマックス部分での観客前方の盛り上がりもすごかった。
このへんのカタルシスはプログレメタルならではって感じがする。

<LONG DISTANCE CALLINGセットリスト>
1. Nucleus
2. Black Paper Planes
3. Ductus
4. Keyboard Air
5. The Figrin D'an Boogie
6. Into the Black Wide Open
7. Invisible Giants
8. NH 0550
9. Timebends
10. Arecibo (Long Distance Calling)
11. Metulsky Curse Revisited

んで、とにかく暑い。陽射しがハンパなくてバテる。

屈強なゲルマン人どもですら完全にへばってみんな日陰を探してる始末。
近くでデブのガイジンが暑さで倒れて運ばれてた。

ビールばかり飲んでたおれも、これはちょっと死ぬなと思い
水を買いに…行った……のだが…

【悲報】Night of the Progフェス、水は炭酸水しか売ってない。


ドイツ、というか欧州が炭酸水主流なのは知ってたけど、
まさかそれしかないとは誤算だった。
(ちなみにビールの方が安い)

ビールは好きだけど炭酸水がまったく飲めないおれ。

Still Waterは売ってないの?と売り子の美人おねーちゃんに訊いても
「ごめんね、ないの」とあっさり返される。

他の選択肢はスプライトぐらいしかない。炭酸好きすぎだろこいつら。


しょうがないので炭酸水買って炭酸抜けるのを待って飲む…けどやっぱりきつい。
やばいなマジでこれはやばいぞ。

ここで「ドイツの水道水は安全」という情報を思い出し、
トイレ横の手洗い場の水道でなんとか普通の水を確保。
衛生的にちょっとアレだけど、とにかく水が飲みたかったので
四の五の言っていられない。まあ死にはしないだろ。

おれみたいに炭酸水が苦手な人は気をつけてください。

あとトイレは慣れないとちょっと戸惑います。



そんなこんなで19:45頃、英国のIQ登場。
キャリア30年のベテラン、さすがに人気が高くて大盛り上がり。

新譜「The Road of Bones」の曲を中心に安定したパフォーマンス。
日本にも呼んでほしいですよねえ。

<IQセットリスト>
1. From the Outside In
2. The Darkest Hour
3. The Road of Bones
4. Frequency
5. Without Walls
6. The Wake
7. Leap of Faith
8. Until the End
9. The Seventh House

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それにしてもヨーロッパは日が長い。
21時時点でこの明るさ。

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IQ観てる途中でJöran Beckという名のノリのいいイケメンあんちゃんに話しかけられる。
どうやらスウェーデン系ドイツ人らしい。

ヨラン「日本から来たんやー。長旅やったやろ」
おれ 「せやねえ」
ヨラン「おれ昔、トーキョーで働いてたことあるんよ。日本語も少しわかる」
おれ 「マジか。どこで働いてたん?」
ヨラン「亀戸」
おれ 「ほー。またすごいとこで働いてたんやな。その時の家は?」
ヨラン「麻布十番
おれ 「なんでだよ」

普通逆だろ、と思いつつ、ヨランくんめっちゃいいやつで話も弾む。
MARILLIONはいいぞ、いいよな、とかプログレは人生だよなという感じで盛り上がった。


ヨラン「明日も来るやろ? 妹連れてくるから紹介するわ」

マジかよヨランあんた最高だな。スーパーいいやつ。


そうこう談笑してるうちにIQも終わり、
いよいよトリへ向けてセットチェンジ。

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途中でPete Trewavasが出てきて群がるプログレオタクたち。

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日も沈んで急に寒くなってくる。

そして22:15、ついに初日トリのTRANSATLANTICが登場!

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Neal Morse、Mike Portnoy、Roine Stolt、Pete Trewavasという最強布陣。

ツアーサポートメンバーはいつもならPAIN OF SALVATIONのDaniel Gildenlöwだが、
病気療養中のため今回はSPOCK'S BEARD、ENCHANT他のTed Leonardが参加。
このTedがまた素ん晴らしかった。

セットリストは最新作「KALEIDOSCOPE」からInto the Blueでスタート。
中盤、Tedがかなりの部分でリードVoを任されていたがすさまじく上手い。

いきなりの長尺曲にもかかわらず観客大盛り上がり。


曲が終わりポートノイによる恒例の挨拶MC。

「はいどうも! 30分のサウンドチェックが終わりました!

やかましいわ。

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マイルドなShineを挟みWhirlwindへ。

Whirlwindはフェス仕様のメドレースタイル。

 Overture/Whirlwind (Edit ver.)
〜Rose Colored Glasses
〜Evermore
〜Is It Really Happening?
〜Whirlwind (Reprise)
という流れでした。


続いてWe All Need Some Light。

最初のverse〜chorusを歌うNeal Morse、
そして2nd verse〜chorusを歌ったのはなんとTed Leonard。

客も拍手喝采。そして上手い。さすがです。
Danielの穴を補って余りある大活躍ぶり。




本編最後はBlack as the Sky。
ノリの良い曲なのでテンションも最高潮。震えるぜ。

興奮冷めやらぬままアンコール突入。
All of the Above → Stranger in Your Soulという
30分×2曲をがっつりやって締め。

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<TRANSATLANTICセットリスト>
1. Into the Blue
2. Shine
3. Overture/Whirlwind (Edit ver.)
4. Rose Colored Glasses
5. Evermore
6. Is It Really Happening?
7. Whirlwind (Reprise)
8. We All Need Some Light
9. Black as the Sky
10. All of the Above
11. Stranger in Your Soul



24:15、フェス初日終了。

いやー最高だ!マジで最高。
演奏も音響も客のノリもなにもかもが素晴らしい。
来てよかった。


隣で一緒に観てたヨランに「また明日な!」と別れを告げ、
会場から港へ向かうシャトルバスを探す。

…が、まったくバスが見つからない。どこにあるんや。

バスに乗れないと港へ行けない→船に乗れない→宿へ帰れない。


あれ? 詰んだ? 野宿? ここで? 山の中で?
おいおいちょっと待て。さすがに焦る。

必死で探すがバス乗り場らしきものがどこにもなく、
どうしよう…と途方に暮れていたところで偶然さっき別れたヨランに遭遇。


ヨラン「あれ? どないしてん?」
おれ 「バスが…見つからんのや……」
ヨラン「えっ。それは困ったな。ほな一緒に探したるわ!」
おれ 「マジか。ええんか。忍びねえな」
ヨラン「かまわんよ」

ほんといいやつだ。泣きそう。


それから30分ぐらいして、発車しようとしていたバスを発見。
武田鉄矢ばりにバスの前に飛び出して止めてくれるヨラン。

ヨラン「これ港へ行くバスやろ? あいつも港へ行くんや。乗せてってあげてや!」

助かった。ありがとうヨラン。この恩は一生忘れない。
おれたちはソウルメイトだ。


感謝のハグを交わしてバスへ乗車。
港へ着き最終の渡し船に乗り込む。

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St. Goarへ到着、船乗り場にあったコンビニ的な雑貨屋でピザを買い宿へ。
25時半、宿到着。うおー疲れた!

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怒涛の初日だったがめっちゃくちゃ楽しかった。とても感慨深い。

IQやLONG DISTANCE CALLINGはじめ、どのバンドも良かったけど
やっぱりTRANSATLANTICは格が違う。
Mike Portnoyはこのバンドでのプレイが一番カッコいいよなあ。
活き活きしてるし。Ted Leonardも超優秀だったしなあ。


<その他、初日の総括>
・暑い。
・会場のレコ屋出店に群がるプログレおじさんたち。どこの国も一緒だな。
・暑い。
・ヨラン以外にも何人かに話しかけられたが、意外と英語が不得意なドイツ人が多い。
 そういうもんなのかな。
・暑い。けど日が沈むと寒くなるので薄着オンリーは危険。
・星空が超綺麗で感動。
・ガイジンの子どもはかわいい。人形みたい。
・ドリンク売り場のおねーちゃん、全員美人


てな感じでございました。


MARILLIONやANATHEMA等、二日目のレポートは後編にて!
震えて待て!


Night of the Prog 2014 観戦記(前編)

そうだ、ドイツ行こう。


そう思ったんですよ。一年半前に


ということで2014年7月18日&19日に
ドイツのローレライにて行われたプログレフェス、
「Night of the Prog Festival IX」の観戦記でございます。

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いまさら一年半前のライヴレポをUPするこの体たらく。
怠惰・ブラッディ・怠惰。ごめんなさい。


マジメな話、死ぬほど好きなMARILLION、
そしてTRANSATLANTIC、ANATHEMAという
昔から観たくて観たくてしょうがないのに一向に来日しないバンド群を
いっぺんに観ることのできるまたとないチャンス!
これは行くしかない!
(ANATHEMAはその後2015年に来日しましたが)

っつーわけでこのメンツを目にした瞬間に
なりふり構わずチケットを取りました。


今振り返っても、無理して行っといて
本当に本当によかったと思える素晴らしいフェスだったし、
この年のアジア人唯一の(たぶん)参戦者として
記録に残しておかなければ!
と思った次第でございます。

一年半前から思ってたのは内緒だ!


Night of the Prog Festivalは毎年開催されているので、
今後行こうと思っている方への参考になればうれしいなと。


なおこの時のチケット代は、
二日通し券で127.2ユーロ、一日券で78.4ユーロ。
(どちらもShippingコスト等もろもろ込みの総額)

これだけのバンドが観れて二日通しで日本円約16,000円ですよ。
超お得。



【7月16日(水)】

いざ羽田空港へ。
ルフトハンザ航空のフランクフルト直行便でドイツへ向かう。

空港の土産屋のエログッズを一通り物色して14:05出発。

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ルフトハンザ航空、機内Wi-Fi完備で(有料だけど)非常に快適。
映画メニューも充実。
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「ロボコップ」
「ウィンターソルジャー」「LIFE!」等、ひたすら観まくる。

なおメシはお察し

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味はともかく、量がね。ちょっと足りないよね。
近くにドイツ人の肥えたガキがいたんだけど、あいつ絶対物足りなかったと思う。
餓死しなくてよかったよ。



現地時間の同日18:45、フランクフルト空港着。

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肉くせえ。

肉の臭いしかしない。

んでとにかく空港がクソ広い。歩く。ひたすら歩く。
出口もよくわからんし迷いまくって萎えそうになったので
途中で空港職員にお願いして重機的なものに同乗させてもらう。助かった。ありがとう。

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コーヒー飲んで軽く一服した後、
空港から列車に乗りフランクフルト中央駅へ。3駅ほどで到着。

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駅内部、きれいではないがめっちゃオシャレでしばし見とれてしまった。
さすがヨーロピーン。

この時点で夜の20時半なんだが、写真の通り外は普通に明るい。
ようやく日が沈むかな、ぐらいの感じでした。欧州は日が長い。


構内でメシと煙草を買って駅前にあるHotel Excelsiorへ。

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フランクフルト中央駅周辺、治安はあんまりよくない感じがした。
道行くジャーマンおねーちゃん達がやたら美人なのでちょっと散策したかったけど、
街の雰囲気的にちょっと怖いのとすげー疲れてたのでビール飲んで就寝。

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【7月17日(木)】

起床。テレビつけたらドイツ語ワンピースとか謎の音楽番組やってたので
ヘラヘラ観つつチェックアウト。

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この時期のドイツ、快晴で蒸し暑くもなく、とっても良い天気。
ただ直射日光がけっこうきつい。
フェスも野外だし、ということでフランクフルト駅で安物グラサン購入。

フランクフルトを出発し、二日目以降の宿があるライン川沿岸のSt. Goarへ向かう。

電車の中はこんな感じ。

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一時間ほど揺られて、Mainz駅で乗り換え。

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ライン川沿いを北上。
進むにつれて田舎な雰囲気が強くなってくる。
古城や畑がいっぱいだー。

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Mainzから約50分、ようやくSt. Goar駅へ到着。

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誰もいねえ。とにかく田舎である。

目印らしきものも無いので、とりあえず地図をたよりにホテルを目指す。

…が、住宅街だらけでひたすら迷いまくりすてぃー。

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街の雰囲気はのどかで最高なんですけどね。


荷物も重いし宿へ早く行きたいよ…と車道へ出てみたところで
通り沿いのワイン屋のおっさんに話しかけられる。

おっさん「おっ! どっから来たん?」
おれ  「日本やで」
おっさん「おーマジかー。遠路はるばるご苦労さんやね。どこのホテルなん?」
おれ  「Hotel Rheinperleってとこなんやけど場所がわからんのよね…」
おっさん「そのホテルやったらすぐそこやで! でも周辺で工事してるから足元あぶないんよ。
     車で乗せてったるわ!」
おれ  「神かよ」


ということでワイン屋のおっさんことステファンの車に乗せてもらう。
ステファンマジいいやつ。ありがとう。

ステファンのワイン屋「Stefan's Wine Paradise」、
ネーミングセンスはアレだけど好意の塊みたいな本当に親切な人だったので
St. Goarに行った際はぜひ立ち寄ってあげてください。

Stefan's Wine Paradise

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↑ステファンの車


そんなこんなで宿へ到着。
ホテルっつーかペンション的な感じ。

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一休みした後ロビーでペンションのオーナーと雑談。

「わざわざ日本から何しに来たん?」と訊かれたので
いやーフェスがあってね…と答えたら
「ああそれな。プログフェスな。わかる」と返された。
毎年そういう客ばかりなんだろう。

オーナーにメシの美味い店を教えてもらい、プチ観光がてらぶらぶら。
St. Goar駅周辺の店で肉&ビール&野菜を堪能する。

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さすがドイツ、肉も酒もめっちゃ美味い。

ペンションへ帰還、まだ21時頃だったけど時差ボケひどいので早めに就寝。

なおこの日、フェスの前夜祭としてALAN PARSONS PROJECTのライヴが行われていた。
ちょっと観たかったけど疲労もあったのでフェス本番に備えてパスしました。


【7月18日(金)】

起床。

朝食を済ませてそろそろ行こうかな…とロビーへ降りるとオーナーのおっちゃんが
「フェス午後からやろ?まだ行くの早くね?一服してったらええやん」と
コーヒーを入れてくれた。いい人!

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ペンション前でがっつり工事してる世界のKOMATSU。

しばしまったりして出発。


フェスが行われるローレライは、St. Goarから見てライン川対岸にある
St. Goarshausenにある。
(本当はSt. Goarshausenの宿を取りたかったけどすでに埋まってた)

ので、ホテル近くの船乗り場から渡し船でライン川を渡る。

乗り場。

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ライン川。汚い。

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この渡し船、時刻表は必要ないほど頻繁に運行している。
対岸までの所要時間は5分程度。

チケットは往復で2ユーロ。船の中でチケットを購入する。


そんなこんなでSt. Goarshausen到着。素晴らしい天気だ!

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船乗り場から会場のローレライまではバス…なんだが
乗り場がどこなのかさっぱりわからずいきなり迷う

どこ行きゃいいんだよ。

そうこうしてるうちに、JON OLIVA'S PAINや
GAZPACHOやPURE REASON REVOLUTIONのTシャツを着たおっさんたちが
ぞくぞくと集まってきた。さすがプログレオタクどもだ。

こいつらに着いて行けば大丈夫だろう。

…と思ったのが甘かった。

おっさんたちも特に乗り場調べず適当に参集したようで、
「これじゃね?」と乗り込もうとしたバスの運転手に
「いやこれじゃねーよ」と何回もダメ出しされる始末。

結局全員で迷う。
なんだよガイジン使えねーな。これだからオタクは…。


1時間ほど振り回された挙句ようやくバスが特定できたので乗車。
ローレライへ向けて出発。やっとだよ。


ひたすら山奥へ入っていくバス。いい景色だ。
会場はキャンプ可能なので、近隣から自家用車で来ている客も多い。

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15分ほどでローレライ到着。
チケットをリストバンドと引き換える。クソ暑い。

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13時、開場。

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いやー来ましたね! アガるね!

いよいよスタートだ!


っつーわけで長くなるので一旦ここで切りましょう。


二日に渡るフェス本番のレポートは続きをお楽しみに!


独産ハイブリッドプログレ

FetishFetish
Seven Steps to the Green Door

曲名リスト
1. Possible Delayed
2. PORN!
3. Still Searching
4. Inferior
5. Imprisoned
6. Bound in Chains
7. Last Lullaby
8. Set in Motion
9. Ordinary Maniac

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



2015年の年間ベストで8位に挙げたSEVEN STEPS TO THE GREEN DOORの
『FETISH』ですが、改めて聴き直したところとんでもない名盤だったので
この場を借りて3位に繰り上げます。

このアルバムはいろんな人におすすめしたい。

プログレメタル、シンフォプログレ、アヴァンギャルド、ハードロック、
ジャズロック、オルタナ等々あらゆるジャンルのファンにアピールし得る魅力がある。



SEVEN STEPS TO THE GREEN DOORは
2004年にドイツで結成されたバンド。

創始者はキーボード兼サックス奏者のMarek Arnold、
ドラムのUlf Reinhardt、ベースのHeiko Rehm。
MarekはプログレメタルバンドTOXIC SMILEで活動していることで
名が知られている人物だ。

2006年に『THE PUZZLE』でデビュー、
複数Voを擁したクロスオーヴァーサウンドで話題になり、
いきなり自国のアウォードで賞をかっさらう。

その後1stの延長線上にある2nd『STEP IN 2 MY WORLD』を2008年に、
コンセプトアルバムとなる3rd『THE?BOOK』を2011年に発表。

若干のメンバーチェンジを経て2015年に発表された4枚目のアルバムが
今回の『FETISH』である。



と、簡単なBioをクソ真面目に書きましたが
このバンド、そして『FETISH』はマジですんばらしいです。

過去作3枚をすべて聴いて、それらも非常に良い出来なんですが
今回の4thで曲の完成度・サウンドプロダクション・洗練度合いいずれも
明らかに格が二段階・三段階上がっている。


Marekのサックスを核としたジャズ/アヴァンギャルド的フレーズ、
A.C.T.あたりを想起させる変拍子ひねくれプログレハードメロディ、
プログレメタルというより北欧プログレのダークさに近い暗鬱進行、
メインVoのLars KöhlerとAnne Trautmannに8人のゲストを加えた
男女混合Voによるポリフォニックかつポリリズミックな
重厚でキャッチーなヴォーカルラインとコーラス。

おいしい要素の数々が嫌味なく取り込まれた
聴き応え満載の作品でございます。


MVも作られたジャズシンフォ曲PORN!、

多重コーラス+ダークメロトロン+ポップ+メタル情感ギターソロと
ジェットコースターのように展開するStill Searching、

ヘヴィリフとメロトロンでTHIEVES' KITCHEN的に重く攻めるInferior、

Melanie Mauのアコースティック情感Voを導入に、
そこからメタルリフへ流れチェンバーシンフォパートを挟み
5拍子+4拍子+6拍子の変態進行を経て感動的ギターをバックに
PURE REASON REVOLUTION的Voラインへ雪崩れ込み
『RUST IN PEACE』期MEGADETHを思わせるリフとギターソロを聞かせ
混声アカペラで締めるという万華鏡的大曲Ordinary Maniac。

捨て曲無しの傑作。



このアルバム、今回からメンバーとして参加しているギタリスト
Martin Schnellaの功績が非常に大きいと思う。

技巧レベルがめちゃくちゃ高いのもそうだし、
この人の別プロジェクトやソロ音源をいろいろ聴いていると
サウンドプロデュース・ミキシングの面でも
ハイクオリティな腕前を有していることが分かる。

おそらく曲作りやアレンジ面でも相当貢献度が高いんだろうなー。
というのは、この『FETISH』にゲスト参加しているMelanie Mauと組んで
発表しているアコースティックカヴァー盤『Gray Matters』を聴いて思った。
(後日改めて取り上げます)



とりあえず本作が一番ですが、
コンセプト作の3rdや、プログレにラップを上手く取り込んだ2ndも
相当良いので気に入った方はぜひ。










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