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純英国的音楽

ワンス・アラウンド・ザ・ワールド(紙ジャケット仕様)Once Around the World
It Bites

曲名リスト
1. Midnight
2. Kiss Like Judas
3. Yellow Christian
4. Rose Marie
5. Black December
6. Old Man and the Angel
7. Hunting the Whale
8. Plastic Dreamer
9. Once Around the World

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“最後の英国プログレ・バンド”IT BITES。

紙ジャケ再発されたやつを3月に購入したんですが、
これは素晴らしい!!

買って以来、ほぼ毎日聴いております。


まず、このバンドは非常にキャッチー。
というか、ほぼポップスと言っても過言ではない。

そしてメンバー全員がバカテク。


ヴォーカル兼ギターのフランシス・ダナリーの声が
ピーター・ガブリエル(とフィル・コリンズ)に酷似しているので、
GENESISを彷彿とさせる面があります。


音楽的にはそのGENESISと、あとYES。

音像として一番近いのは90125YES(要は80年代YES)だと
言ってよいでしょう。

『BIG GENERATOR』あたりが似てるかな、と個人的には感じる。


このバンドはデビューが86年、
今回ご紹介している2ndが88年発表ということで、
そういった時代的な背景もあるかと思います。



で、そういう90125YESや後期GENESISと共通点があることは
間違いないんですが、

しかしそれでもどこか一線を画しているというか、

はっきり言ってその両巨頭は比べ物にならないほど
アルバムの出来が良いです。
(いや90125YESは好きですけどね)


とにかく捨て曲がない。
どの曲も相当にフックが効いています。


なにより、こういうポップなプログレというものを
IT BITESは非常に自然な形でプレイしている。



80年代のYES、GENESISは
巧いやり方でポップ要素を取り入れたとは思いますが、

やっぱりどうしても70年代のスタイルこそが
あのバンド本来の魅力だと聴く側は思ってしまうので、
ところどころ違和感というか物足りなさを感じる。


逆にIT BITESのようなバンドは、
おそらくポップスもプログレもハード・ロックも分け隔てなく
自分たちの素地としてきたんだろうし
音にもそれが表れてるんじゃないかと思うんですよね。



複雑なこと(変拍子だけじゃなくてコーラスとか音の重ね方)を
さらっとやる、といった点からすると

スタイルとしてはむしろRUSHやKANSASに近いのかなあとも思う。
初期QUEENとかね。音楽的には全然違いますが。


で、そういった要素や70年代に対する憧れを
純粋に出しているIT BITESの方が、

本家90125YESよりもプログレらしさを感じさせる、という
逆説的というか皮肉というか、まぁそんな感じです。



その典型的な例が、
ラストの15分近くに及ぶ大曲“Once Around the World”。

これの楽曲構築性なんかは
モロに70年代のYESやGENESIS直系ですよね。

シンフォニック・プログレかくあるべし、という名曲。


他にも、爽やかかつ緊張感あふれる疾走感が
めちゃくちゃカッコいい“Rose Marie”。

この曲の滑らかなギターソロは
とってもアラン・ホールズワースちっくです。

叙情性あふれる頭3曲も良いですね。



でも一番の名曲は6曲目の“Old Man and the Angel”!

これは本当に素晴らしい。
9分強という長さをまったく感じさせないし
メロディがたまらなく感動的です。

この1曲だけでもぜひ聴いて欲しいっすね。



IT BITESはメンバー全員職人的なプレイをしますが、
中でもキーボードのジョン・ベックはとてもいい仕事をしてます。

プログレのおいしいところ、音を知り尽くしているようなプレイ。
それが最も顕著に表れているのが
“Old Man and the Angel”ではないでしょうか。




バンドはこのあと、あのロジャー・ディーンがジャケットを手がけた
3rd『EAT ME IN ST. LOUIS』を発表。

それも聴きましたが、若干ヘヴィになった印象がありましたね。
内容は良かったけど個人的にはこっちの2ndの方が好みかな。



しかしこんなに良いバンドなのにセールス的にはまったく振るわず、
3rdの後バンドの顔フランシスが突然脱退、
バンドは解散してしまいました。

実にもったいない。


プログレのファン層、ポップな面に惹かれたファン層、
メンバーのアイドル的ルックスに惹かれたファン層というように、

支持基盤が多様化してしまったことが
逆にどっちつかずの印象を与えてしまったとか。うーん。



そして同時期の89年にあのDREAM THEATERがデビュー。

同じプログレでありながらも
キャッチーでとっつきやすいIT BITESが結局失敗、

逆にメタルという限定的な音楽が根幹にあるDREAM THEATERの方が
成功したという現実はなんとも皮肉であります。

バンドって難しいなあ。




まあしかし、リマスター再発に加えライヴCD&DVDが発売された
今こそ、再評価してもらいたいバンドですね。

おれは勢い余ってDVDまで買ってしまいましたぜ。
こいつらはライヴでもカッコいいです。

ポップス+プログレとはいっても、
正直ASIAよりも中身は濃いですよ。



YESやRUSHのファンはもちろん、
DREAM THEATERの『SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE』Disc 2や
『OCTAVARIUM』なんかが好きな人はぜひどうぞ!

どうやら | Home | THRASH DOMINATION 06

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